セックスレスが原因の浮気や離婚について解説!慰謝料請求3つのポイントとは

セックスレスが原因の浮気や離婚について解説!慰謝料請求3つのポイントとは

婚姻関係にあるカップルのセックスレス化が進んでいるようです。ジェクス・ジャパン・セックスサーベイの調査によると、2020年、16歳から49歳の51.9%がセックスレスであると回答しています。2004年の31.9%という回答から、20%も増加しているのです。(※1

今回は、セックスレス夫婦の浮気や離婚について解説します。セックスレスでもパートナーに慰謝料請求はできます。「セックスレスだから仕方ない」と諦める必要はありません。

慰謝料請求のための3つのポイントも合わせてご覧ください。

この記事を読んでわかること
  • レスが原因で浮気するパターン
  • パートナーが浮気しているサイン
  • セックスレスで浮気された場合にすべきこと

セックスレスで浮気・不倫は仕方ない?

ジェクス・ジャパン・セックスサーベイ2020の報告書によると、「セックスしたいか」という質問に対して、男性77.9%・女性41.4%が「したい」と答えています。「したい」と特に多く回答されているのが、男性40代の85.9%、女性20代の60.2.%です。(※2

この結果を見ると、セックスレスでも円満に夫婦生活を維持するのは難しいことが分かります。

夫婦のどちらか一方がセックスをしたいと思っているのにもかかわらず、どちらか一方がセックスを拒否している場合、不満を感じる方が浮気をしてしまう傾向にあります。

セックスレスが原因の浮気経験者は少なくない

セックスレスが原因の浮気経験者は少なくないでしょう。

パートナー以外とセックスをしたことがある人に質問したところ、「セックスレスが原因だと思う」と回答した人が約65%という調査結果もあります。

セックスをしたくてもパートナーが応じてくれない期間が長くなれば、パートナーではない異性にセックスの機会を求めてしまうことはあるでしょう。

浮気は容認できる問題ではありません。しかし、セックスしたいのにできない状態にある場合、一定数の人が浮気に走ってしまうことがあるのは事実です。

セックスレスが原因で夫が浮気するパターン

セックスレスが原因で夫が浮気するパターン

前述の、ジェクス・ジャパン・セックスサーベイ2020の報告書によると、「セックスしたいか」という質問に対して、「したい」と特に多く回答されているのが、男性40代の85.9%です。(※2

多くのセックスを望む男性にとって、セックスは心のつながりと同じくらい大切なものです。ところが、なんらかの理由によって妻とセックスレスになってしまい、長期化してしまった場合、浮気をすることでセックスへの欲求を満たすようになるでしょう。

妻とセックスレスになってしまうのには次のきっかけがあります。

  • 妻にセックスを拒否された
  • 妻を女性として見られなくなってしまった
  • ED(勃起不全)

妻に何度もセックスを拒否されると、繊細な男性はもう誘うのも嫌になってしまうようです。また、産後、子育てをする中で、妻を家族として強く認識してしまい、女性としては見られなくなってしまう男性も少なくないでしょう。妻には原因がなくても、仕事のストレスなどからEDになる男性もいます。

EDの場合はともかく、セックスがしたいのに妻とはできないという状況が続くと、浮気の原因の一つになるでしょう。

セックスレスが原因で妻が浮気するパターン

妻側としても、セックスレスが原因で浮気をすることがあります。

ジェクス・ジャパン・セックスサーベイ2020の報告書によると、「セックスしたいか」という質問に対して、女性は、20代・60.2%、30代・57.3%、40代・48.3%が「したい」と回答しています。(※2)「したい」状況に対して、セックスレスが続くようなら、女性もパートナー以外の男性と性的関係を結ぶようになっても不思議はないでしょう。

セックスレスにより、妻が浮気に走ることには、次の理由が考えられます。

  • 心のつながりの欠如
  • 自己肯定感の低下
  • 性的な欲求不満

女性にとってセックスは、身体だけではなく愛情にも大きく関係している行為です。セックスレスになることにより、心のつながりが欠如した寂しさを感じるようになるでしょう。

また、自分には女性としての魅力がないのではないかと自信を喪失してしまうこともあります。人によっては、性的な欲求不満もたまってくるでしょう。

セックスレスで心や身体の親密さが欠けてしまい、満たされない状態が続くと、パートナー以外の男性に愛を求めるようになり、浮気へと発展してしまうでしょう。

セックスレスは離婚の原因の一つ

法務省によると、離婚原因として「性的な不調和」と回答している人が6番目に多いという調査結果があります。(※3)セックスレスを含む性的問題が、離婚問題に発展することは少なくはありません。

こちらでは、セックスレスと離婚についてご説明します。

セックスレスは離婚事由にあたる

セックスレスは離婚事由にあたる

セックスレスは、それ自体は違法ではありません。しかし、セックスレスの状況によっては、民法770条1項5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当するとして、離婚が認められることがあります。(※4

ただし、セックスレスだけが原因で離婚が認められるというわけではありません。セックスレスの背景にある問題や、セックスレスによって引き起こされる不調和の深刻さなども考慮されます。

また、セックスレスの原因が自分側にある場合は(自分が拒否など)、セックスレスを離婚の原因として主張しても認められにくい傾向にあります。

セックスレスを理由に離婚できる場合

セックスレスによる問題が「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当する場合には、離婚が成立します。

これまでの判例から分かることは、夫婦関係の破綻の経緯としてセックスレスが重要なポイントだった場合に、離婚が認められていることです。(※5

そのため、次の3つを明らかにしておくことが重要です。

  • セックスレスが夫婦関係破綻の原因であるか
  • セックスレスの原因がどちらにあるか
  • セックスを拒否する側が、関係改善の努力を怠ったか

セックスレスを原因とする夫婦関係の悪化など、周辺事情をも考慮したうえで離婚が認められます。

セックスレスで離婚する流れ

セックスレスが原因で離婚する場合も、通常と同じ流れで離婚手続きは進められます。まずは話し合いによる協議離婚が選択され、それでは解決できなかった場合に、離婚調停や離婚裁判に進みます。ただし、離婚調停や離婚裁判は労力も時間もかかるため、できることなら回避したいところです。

協議離婚であれば、離婚までにかかる時間は短く、親権・慰謝料・財産分与などについて、お互いの合意のもとに柔軟な解決ができるでしょう。

セックスレスが原因の浮気・不倫と慰謝料

セックスレスが原因で浮気・不倫に発展してしまうこともあるでしょう。その場合の慰謝料についてご説明します。

相手からのセックスレスは慰謝料請求の対象

相手からのセックスレスは慰謝料請求の対象

パートナーからセックスを拒否されてセックスレスの状況にあり、そのうえパートナーが浮気をした場合は、もちろん慰謝料請求が可能です。

慰謝料は離婚や離婚原因となる行為(この場合はセックスレス)による、精神的苦痛に対して支払われます。

相手の拒否によるセックスレスである場合、こちらが正当な理由なくセックスを拒否したわけではないため、慰謝料減額の要素にもなりにくいでしょう。

自分がセックスを拒否した側でも慰謝料請求は可能

自分の拒否によるセックスレスという状況でも、パートナーが不貞行為に及んだ場合は慰謝料請求が可能です。不貞行為には相応の損害賠償を請求してしかるべきなのです。

不倫の原因が自分のセックス拒否の場合は慰謝料減額交渉の対象になる

ただし、セックスを拒否したのがこちら側で、それが原因でパートナーが不貞行為をはたらいた場合は、不貞行為に対して慰謝料請求はできても、減額交渉の対象になる可能性があります。

また、不倫をする前から婚姻関係が破綻していると判断された場合、慰謝料請求は難しいでしょう。

このほか、高齢などの正当な理由なくセックスを拒否することは、婚姻を継続し難い重大な離婚事由にもあたることも覚えておきましょう。

不倫が原因でセックスレスになってしまった場合

浮気・不倫が原因でセックスレスになってしまうこともあります。例えば、夫が不倫をした場合、妻側が夫とのセックスを拒むこともあるでしょう。

その場合にも、不貞行為に対して慰謝料請求することは可能です。セックスレスよりも前から不貞行為に及んでいるため、セックスレスは慰謝料減額の要素にはなりません。

セックスレスによる不倫で慰謝料請求が難しいケース

セックスレスによる不倫で、慰謝料請求が難しい場合もあります。例えば、次のようなケースの場合は、慰謝料の請求は難しいでしょう。

  • 不貞行為が発生する前から婚姻関係が破綻していた
  • 性風俗店を1回利用しただけ
  • 不貞行為の証拠がない

パートナーが浮気をして不貞行為に及んだ時点で、すでに長期間の別居などで婚姻関係が破綻していた場合には、慰謝料請求は難しいでしょう。また、性風俗店を1回利用しただけでは、夫婦関係の破綻の原因とはみなされず、慰謝料請求できないこともあります。

さらに、たとえ不貞行為があったとしても、事実を立証できる証拠がない場合には、慰謝料請求は難しいでしょう。

セックスレスのパートナーが浮気しているサイン

セックスレス状況が長く続くと、パートナーが浮気していないだろうかと心配になってきます。浮気をした場合によくみられるサインを知っておきましょう。

スマホの扱いに変化がある

スマホの扱いに変化がある

浮気をすると、まずはスマホの扱いに変化があります。

  • 家の中でもスマホを手離さない
  • 電話がかかってきてもその場で応答しない
  • プッシュ通知をオフにする
  • パスワードを変更して教えてくれない

それまでは、スマホの中身を見られても気にしない様子だったパートナーが、急にスマホを見られることを極端に嫌がるようになり、トイレまでスマホを持ち込むようになったら、浮気の疑いがあるでしょう。

生活パターンに変化がある

浮気を始めると、生活パターンに変化がみられるようになります。

次の変化があったら怪しいでしょう。

  • 残業が増えて帰宅時間が遅いが時間外手当が増えていない
  • 休日出勤が増えた
  • 出張が増えた
  • 身なりに気をつかうようになった

浮気相手との密会のためには、仕事が言い訳に使われることが多いようです。時間外出勤と実際の収入に整合性があるか確認してみましょう。

また、急に身なりに気をつかうようになり、下着も自分で購入するようになったら、浮気の疑いが高いです。

お金の使い方に変化がある

浮気にはなにかとお金がかかります。次の費用だけでも、月に2万円程度は支出が増えるでしょう。

  • 浮気相手との食事代
  • ホテル代
  • プレゼント代
  • デート費用

クレジットの明細で怪しい引き落とし項目がないか確認する方法もあります。しかし、浮気がバレないために、浮気のための費用は全て現金で支払う人も少なくありません。現金の引き出し額が増えていないか確認してみましょう。

セックスレスで浮気された場合にすべきこと

セックスレスの状態から浮気された場合、まずやるべきことは証拠の確保です。物事を有利に運ぶためには、証拠を押さえておきましょう。

証拠を入手するための行動をしながら、その後の夫婦関係をどうしたいのか考えていくのがおすすめです。

 

証拠の確保

証拠の確保

夫婦関係を再構築する場合も、離婚・慰謝料請求をする場合も、証拠をしっかり確保しておくことが重要です。法的な場で必要であることはもちろん、言い逃れをされないためにも、証拠の存在がキーポイントになるでしょう。

自力でできる低リスクな浮気調査の方法としては、次の方法があります。

  • カーナビやドラレコを調べる
  • 車内を調べる
  • 衣類・かばん・財布の中身を調べる
  • クレジットカードの明細を調べる
  • 手帳を調べる
  • SNSを調べる

ただし、無理をすれば法に触れてしまったり、相手にバレてしまったりすることがあります。くれぐれも無理をしない範囲で行いましょう。

決定的な証拠を迅速に揃えるためには、プロの探偵の力を借りるのがおすすめです。探偵であれば、バレないように、法的に有効な証拠を入手できるでしょう。

夫婦関係修復

セックスレス状態で浮気が発覚したとしても、諸事情を考慮し、夫婦関係を再構築するという選択肢もあります。その場合には、浮気が再発しないように、弁護士に相談して誓約書を作成するのがおすすめです。誓約書には次の内容を明記しましょう。

  • 不倫相手とは二度と会わない
  • 夫婦関係の再構築に努める
  • 違反した場合には慰謝料を支払う

さらに、浮気の背景となったセックスレスの問題にも向き合っていけるとよいでしょう。セックスレスは複雑で難しい問題であるため、無理をせず、ストレスを軽減したり、コミュニケーションをとることで少しずつ解決策を探っていきます。

離婚・慰謝料請求

離婚・慰謝料請求

離婚・慰謝料請求をして、新しい生活を始めるという方法もあります。そのためには、パートナーと浮気相手とのあいだに不貞行為があるという決定的な証拠が必要でしょう。(※4

離婚・慰謝料請求に必要なのは、次のような証拠です。

  • 浮気の当事者たちがラブホテルに出入りする鮮明な画像
  • 浮気の当事者たちの性行為に関する画像
  • 浮気・不倫を認めているやりとり

上記のような証拠を自力で集めるのは困難でしょう。パートナーにバレるリスクや無自覚なまま法律違反をしてしまうリスクは軽視できません。

離婚・慰謝料請求を決めたら、プロの探偵に相談し、リスクを減らして確実な証拠入手を目指しましょう。

セックスレスが原因の浮気も慰謝料請求ができる!証拠を確保しよう

セックスレスが原因の浮気や離婚について解説しました。

セックスレスが原因であっても、パートナーの浮気に対して慰謝料請求はできます。たとえ自分がセックスを拒否した側であっても、慰謝料請求は可能です。拒否した側であれば、慰謝料減額の対象になる可能性はありますが、慰謝料を完全に諦める必要はありません。

パートナーの浮気に対して、離婚や慰謝料請求をするなら、浮気の決定的証拠を入手する必要があります。法的な場で有効な証拠を集めるためには、知識やスキルをもつプロの探偵に依頼するのがおすすめです。まずは、無料相談を利用してみましょう。