夫や妻の浮気調査を自分でする場合は、調査方法によって難易度やリスクが異なることを事前に把握しておくことが大切です。
テレビドラマや漫画などでよくあるGPSや浮気調査アプリを使った浮気調査、尾行などは法律に抵触する可能性が高いので注意しましょう。
この記事では、パートナーに浮気の疑いがある際に自分で浮気調査をする方法やそれぞれのリスクをご紹介いたします。メリット・デメリットや注意点についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
- 低リスクな浮気調査の方法
- 違法リスクが高い浮気調査の方法
- 自分で浮気調査をする際の注意点
自分でする浮気調査は方法ごとに難易度・リスクが異なる
自分でできる浮気調査の方法をご紹介します。それぞれ使用するアイテム・難易度・リスクが異なります。
まずは表で確認してみましょう。
調査方法 | 難易度 | 違法リスク | ポイント |
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カーナビ・ドラレコ |
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車内 |
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衣類・かばん・財布 |
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クレジット明細 |
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手帳 |
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SNS |
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GPS |
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パソコン | |||
スマホ |
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ボイスレコーダー |
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浮気調査アプリ |
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尾行 |
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自分でできる低リスクな浮気調査方法6選
自分で浮気調査をする場合は、リスクが低い調査方法を選択しましょう。
ただしリスクが低いとはいえ、無理をすれば何らかの法に触れてしまったり、相手にバレてしまったりすることもあります。
くれぐれも「無理はしない」という心構えで行いましょう。
1. カーナビやドラレコを調べる
カーナビやドライブレコーダーは事故対策などの理由で設置できるため、浮気調査とバレるリスクが低い調査方法です。
それぞれの主なチェックポイントを確認してみましょう。
カーナビの目的地履歴をチェック
カーナビの浮気チェックポイントは目的地履歴です。下記の場所を訪れていた場合、パートナーは浮気をしている可能性があります。
- ラブホテル
- デートスポット
- 特定の場所(浮気相手の家)
このほか、勤務しているはずの日に、勤務地以外の場所に行っていないかもチェックしてみましょう。
ドラレコの記録・履歴をチェック
ドライブレコーダーの録音・録画機能を確認しましょう。パートナーが浮気相手を車に乗せている場合、2人の会話の録音や浮気相手の顔が録画されている可能性があります。
パートナーと浮気相手の性的な行為の映像や音声が記録されているケースもあるため、精神的に不安定になっている人は注意が必要です。GPS機能から行動履歴をチェックすることも忘れずに行いましょう。
2. 車内を調べる
浮気相手を車に乗せている場合、車内に浮気相手の痕跡が残っている可能性があります。チェックポイントは次の4つです。
- 助手席の位置
- ゴミ箱の中身
- 匂い(香水など)
- 落し物(髪、アクセサリーなど)
トランク内に浮気相手からのプレゼントや手紙などが隠されていることもあります。
また、浮気の痕跡を消すため、車内を頻繁に清掃しているかもしれません。以前に比べて車内を清掃する頻度が高くなった場合も浮気の疑いがあります。
3. 衣類・かばん・財布の中身を調べる
パートナーの衣類・かばん・財布の中身も調べてみましょう。
次のものが出てこないか確認します。
- ラブホテルのレシート
- 2人で食事したレストランのレシート
- プレゼントのレシート
- ホテルのクーポン券や会員証
- 夜のお店の名刺
- 避妊具
財布の中の現金もチェックポイントです。現金の減りが激しい場合、浮気相手との交際にお金をつぎ込んでいる可能性もあります。
4. クレジットカードの明細を調べる
クレジットカードの明細でお金の流れを調べましょう。次の情報から浮気が発覚することがあります。
- 高級レストランの食事代
- 浮気相手へのプレゼント代(アクセサリー・時計など)
- ホテル代
ラブホテルの多くは利用者への配慮として、クレジットカードの明細書にラブホテル名を記載せず、企業名や個人名にしています。
不審な項目があった場合は、利用日時・金額・店名を書き出して調べてみましょう。
クレジットカードの明細を確認する場合は、パートナーが封を切ったあとにしましょう。パートナーの郵便物を無断で開封すると、法に抵触する可能性があります。
5. 手帳を調べる
パートナーの手帳を調べて浮気が発覚することもあります。
次の3つをチェックしてみましょう。
- 頻繁に書かれている苗字やイニシャルはないか?
- 残業や休日出勤の日に会っている人物はいないか?
- 一定の行動パターンはないか?
浮気相手との予定は、苗字やイニシャルのように本人だけに分かる形で書き込まれていることが多いです。頻繁に書き込まれている人物がいないか調べてみましょう。
また、残業や休日出勤と告げていた日に会っている人物がいたら、浮気相手の可能性があります。
怪しい人物を特定できたら、会う曜日などに一定のパターンがないか確認しましょう。浮気の行動パターンを把握しておくと、ほかの調査を実行する際の役に立ちます。
6. SNSの投稿内容やフォロー・フォロワーを調べる
パートナーのSNSを調べてみましょう。フォロワーや「いいね」などから浮気相手を特定できるかもしれません。
パートナーがアカウントを秘密にしている場合は、次の方法でパートナーのアカウントを探し出しましょう。
- パートナーのフルネームや下の名前で検索する
- パートナーのニックネームで検索する
- パートナーの旧姓で検索する
- パートナーの名前+○○などで検索する
- パートナーが使いそうな言葉で検索する
- 共通の知り合いのフォロワーから探す
パートナーのSNSのアカウントを発見したら、次の点を確認します。
- 頻繁に「いいね」をつけている人物はいないか?
- アーカイブ投稿にも「いいね」をつけている人物はいないか?
- 同じ日に同じ場所の写真を投稿している人物はいないか?
パートナーが内緒のアカウントを持っている場合、その多くが浮気相手のアカウントとつながっています。頻繁にいいねをつけているアカウントがあった場合は、そのアカウントの投稿内容も細かくチェックしましょう。
SNS上では気が緩み、体の一部が写ったデート写真を投稿している場合もあります。
パートナーのSNSチェックをする際は、自分で新規のアカウントを作成して調査をしましょう。パートナーのアカウントに無断でログインすると、不正アクセス禁止法違反に問われる可能性があります。(※2)
自分でもできるが違法リスクの高い浮気調査方法
ここからご紹介する浮気調査方法は、法に抵触する可能性が高いものです。仮に浮気の証拠を掴めたとしても大きなトラブルに発展する可能性があるため、実行するのは控えましょう。
1. GPSを使用する
GPSを使用して浮気調査することもできます。ただし、GPSの位置情報の無断取得はストーカー規制法の対象になる可能性があります。(※1)
たとえ夫婦間であっても、相手次第で訴えられるケースもあることを覚えておきましょう。
GPSにはリアルタイムに行動を把握できるリアルタイム型GPSと、行動履歴を記録できるロガー型GPSの2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットは次のとおりです。
リアルタイム型GPS
リアルタイム型GPSはリアルタイムで位置情報を把握できます。今まさに浮気をしている」という現場を押さえるために有効です。
ただし、リアルタイムで位置情報を知るためには電波を飛ばす必要があります。機種購入と合わせて通信会社と契約する必要があるため、ロガー型に比べて導入金額が高くなるでしょう。
ロガー型GPS
ロガー型GPSは、行動履歴を記録できるタイプのGPSです。調査対象が怪しい行動をしていないか、行動履歴を調べる目的で使用します。導入が機種代金だけで済むため比較的安価に導入できます。
ただし、リアルタイムで現場を抑えることはできません。
2. パートナーのパソコンを調べる
パソコンから浮気調査をする方法もあります。パートナーがパソコンを使用する時間が増えたり、パスワードを変更して教えてくれなかったりする場合は、浮気を隠している可能性もあります。
パソコンのなかで浮気の証拠が残っている可能性あるツールは次の4つです。
- メール
- 写真フォルダ
- ブックマーク
- ウェブ閲覧履歴
浮気相手との連絡手段として、スマホに証拠が残るLINEではなく、フリーメールを使っていることもあります。写真フォルダには浮気相手との写真、または浮気相手の特定に役立つ写真が保存されているかもしれません。
ブックマークや閲覧履歴からは、自分が知らないSNSアカウントを使用していたり、自分とは行っていない観光地やホテルについて調べたりしている形跡が残されている可能性があります。
しかし、パートナー個人が所有しているパソコンを無断で起動して中を調べる行為は、以下の法律に反する可能性があります。
- 不正アクセス禁止法違反
- 器物損壊等
- 電子計算機損壊等業務妨害罪
共通のパソコンであっても、SNSのアカウントに無断でログインする行為は不正アクセス禁止法違反に該当します。(※2)
3. パートナーのスマホを調べる
パートナーのスマホからは、浮気の証拠となるメッセージのやりとりや画像を見つけられるかもしれません。
浮気の証拠が残されている可能性が高いのは次の4つです。
- SNS(LINEなど)のやりとり
- メールのやりとり
- 写真フォルダの画像
- 発着信履歴
実際に不貞行為を証明するためには、性行為があると分かるメッセージのやりとりや性行為そのものの画像など確実な証拠が必要です。
LINEは赤裸々なやりとりが残されているケースが多いため、相手にバレずに確認することができれば強力な証拠を掴める可能性があります。
ただし、持ち主に無断でスマホを調べる行為は次のような法律に抵触します。
- スマホを盗み見る→プライバシーの侵害
- 勝手にパスワードを利用する→不正アクセス禁止法違反
仮にロックされていないスマホであっても、盗み見をするのはプライバシー侵害の可能性があります。(※8)
4. ボイスレコーダを設置して会話を録音する
ボイスレコーダーを設置して浮気調査する方法は、設置場所によって違法行為となるため注意が必要です。ボイスレコーダーをパートナーの所有物や浮気相手の家などに仕掛けると、プライバシーの侵害(※8)や住居侵入の罪(※7)に問われる可能性があります。
比較的リスクの低い設置場所としては、自宅のリビングや自家用車など夫婦の共有スペースが挙げられます。自宅であってもパートナー個人の寝室や書斎への設置は控えましょう。プライバシーの侵害に該当するかもしれません。
5. 浮気調査アプリを使用する
浮気調査アプリの主な機能には、次のようなものがあります。
- 位置情報の確認
- 録音
- 遠隔操作
- 画像の閲覧
- 通話履歴の確認
浮気調査アプリを駆使すれば、パートナーのスマホの情報を盗み見られるばかりでなく、パートナーの行動も監視できます。
しかし、持ち主に無断でスマホにアプリをインストールする行為は不正アクセス禁止法違反(※2)や不正指令電磁的記録供用罪(※6)に問われる可能性があります。
また、悪質なアプリを使用すれば個人情報漏洩や課金などのリスクもあるでしょう。
6. パートナーを尾行する
パートナーを尾行して浮気の証拠を掴む方法もあります。
- 事前に行動パターンを把握しておく
- 適切な距離を保つ
- シーンに溶け込むような服装と行動を心がける
以上が尾行をする際のポイントです。しかし、尾行は難易度が高く次の2つのリスクがあります。
バレるリスク
パートナーを尾行するのは至難の業です。変装したとしても体格や歩き方の特徴も知られているため、近い距離ではすぐにバレてしまうでしょう。
仮に尾行できたとしても、バレないためには相当の距離をとる必要があるため、鮮明な証拠画像を撮るのは難しいのが現実です。
法的なリスク
尾行がバレた際、パートナーや浮気相手から通報されれば、例え夫婦間であってもストーカー規制法の対象となる場合があります。(※1)
また、尾行していて浮気相手の住居の敷地内に入ってしまった場合は、住居侵入等で罪に問われる可能性があるのです。(※7)
自分で尾行することのリスクを考え、くれぐれも慎重に行動しましょう。
自分で浮気調査をする3つのメリット
自分で浮気調査をすることには、次の3つのメリットがあります。
- 浮気調査にかかる費用を抑えられる
- すぐに調査を開始できる
- 他人に知られずに調査できる
ただし、自分でできる浮気調査には限りがあり、逸脱すると法に抵触する可能性があるということを理解しておきましょう。
「自力で決定的証拠を掴もう!」と意気込むのではなく、「まずは浮気をしているかどうか確認できればよい」という余裕の心がまえで取り組むのがおすすめです。
1. 浮気調査にかかる費用を抑えられる
自分で浮気調査をすれば、専門家に支払う調査費用を抑えられます。もちろん、調査に必要なボイスレコーダーなどのアイテムを購入する場合には、それなりの費用が必要です。それでも、自分で調査するのであれば調査費用はかかりません。
また、のちのち探偵事務所に本格的調査を依頼する場合も、自分で得た情報を提供すれば調査期間を短縮できます。調査期間が短ければ調査費用の削減にもなるでしょう。
2. すぐに調査を開始できる
自分で浮気調査を行うのであれば、思い立ったその日から調査を開始できます。
探偵事務所に依頼する場合、探偵事務所選びにある程度の日数が必要です。そのあいだにも浮気は進行しているかもしれません。有効な証拠を掴む機会を逃さないためには、すぐに調査を開始した方が有利なのは確かです。
3. 他人に知られずに浮気調査できる
自分で浮気調査をするのなら、パートナーの浮気の事実や個人情報を他人に知られる心配がありません。自分だけで浮気の事実を確認し、パートナーとの関係を再構築したいと考えているのであれば、自力での浮気調査を試みるのもよいでしょう。
ただし、自分だけでパートナーの浮気の事実を抱えることには大きな精神的負担もあります。無理をせずに専門家を頼ることも検討してみてください。
自分で浮気調査をする3つのデメリット
自分で浮気調査をすることには次の3つのデメリットがあります。
- 時間・労力・精神的負荷がかかる
- 法的効力のある証拠を掴むのが難しい
- 法的トラブルに発展する可能性がある
詳しく確認しましょう。
1. 時間・労力・精神的負荷がかかる
自力での浮気調査は、想像以上に、時間・労力・精神的負荷がかかります。もしパートナーを尾行するのであれば、事前に行動パターンを把握し、尾行するための時間をやりくりする必要があります。
自分自身の仕事や家事の合間に、パートナーを監視したり尾行したりすることは、とても負荷が高い作業です。疲労とストレスで日常生活に影響が出てしまうことも考えられます。
また、パートナーと浮気相手のやりとりや性的な行為の記録など、実際に浮気の証拠を目の当たりにすると精神的に大きな負担となるでしょう。
2. 法的効力のある証拠を掴むのが難しい
自分で浮気調査をして法的効力のある証拠を掴むのはとても難しいことです。離婚や慰謝料請求のために有効なのは、不貞行為(肉体関係)を立証できる証拠です。(※9)
有効性の高い証拠の例として、次のようなものが挙げられます。
- 性行為をしている動画・写真
- ラブホテルに出入りをしている動画・写真
さらに、写っているのがパートナーと浮気相手であると識別できる鮮明な画像でなければなりません。違法リスクなしにこうした証拠を自力で手に入れるのは至難の業でしょう。
3. 法的トラブルに発展する可能性がある
違法リスクの高い方法で浮気調査をした場合、相手の出方によっては違法行為に問われ、損害賠償などの法的トラブルに発展する可能性があります。また、違法に収集した情報は証拠と認められないこともあるため、注意が必要です。
表で確認してみましょう。
自分で浮気調査をする際の注意点
自分で浮気調査をする際には、次の点に注意が必要です。
- 浮気調査の目的を明確にする
- バレないように調査する
以下で詳しく解説します。
まずは浮気調査の目的を明確にする
浮気調査をする目的と、最終的に自分がどうしたいかを明確にしておきましょう。目的により、浮気調査の方法やコストも大きく変わってきます。
目的 | 必要な証拠 |
---|---|
浮気の事実確認だけしたい | 浮気の事実が分かる証拠があればよい |
浮気を理由に離婚したい浮気を理由に慰謝料請求をしたい | 不貞行為(肉体関係)を証明する証拠が必要 |
パートナーに浮気を認めさせて関係を再構築したいと考えているのなら、浮気の事実が分かる証拠だけ入手すればよいでしょう。相手が言い逃れできない程度の証拠で十分です。
しかし、浮気を理由に離婚・慰謝料請求をしたいのであれば、不貞行為(肉体関係)を立証できる証拠が必要です。
自力で行う浮気調査だけでは、法的に有効な証拠を入手するのは難しいでしょう。専門家に依頼することを視野に入れて行動する必要があります。
相手にバレないよう節度をもって冷静に調査する
浮気の証拠集めに夢中になり、浮気調査をしていることが相手にバレないように気をつけましょう。
なかなか浮気の証拠が出ないことで焦ったり感情的になったりすると、つい調査をやりすぎてしまうことがあります。無自覚なまま法に抵触してしまう可能性があるため注意が必要です。
また、過剰な浮気調査はパートナーにバレるリスクが高くなります。相手が警戒心をもつようになると、証拠を隠蔽したり行動が慎重になったりして証拠を掴みにくくなってしまいます。くれぐれも節度をもって冷静に行動しましょう。
慰謝料請求をするなら探偵への調査依頼がおすすめ
慰謝料請求をするなら、探偵に浮気調査を依頼するのがおすすめです。自力の浮気調査だけで不貞行為(肉体関係)の証拠を得るのは難しいでしょう。
探偵には豊富な専門知識と独自のスキルがあります。そのため、違法にならないよう配慮しながら有効な証拠を集められます。
安全で効率良く浮気の証拠を集めるためには、探偵への依頼を検討してみましょう。
浮気調査の方法はリスクを踏まえて慎重に選ぶ
自分でできる浮気調査の方法とそのリスクについて解説いたしました。自分で浮気調査をすることには、費用の節約や極秘に行えるなどのメリットがあります。しかし、パートナーにバレるリスクや無自覚なまま法律に違反してしまうリスクは軽視できません。
リスクを減らしてより確実に浮気調査をするなら、探偵に依頼するのがおすすめです。
探偵事務所であれば、まず相談をすることによって冷静になることができます。不安な気持ちを一人で抱えることのないよう、探偵を頼ってみましょう。