旦那が連絡なしに帰ってこない場合、深刻度や緊急性によって対処法は異なります。事件・事故・自殺の可能性など、生命の危険を感じるようなら警察に相談して早急に対処する必要があるでしょう。
そこまで深刻ではない場合も、探偵の力を借りるなど迅速に調査を開始することが確実に発見するための鍵です。
この記事では、旦那が連絡なしで帰ってこない場合の7つの理由や対処法について詳しく解説します。
【深刻度別】旦那が連絡なしのまま帰ってこない7つの理由
警察庁が発表している行方不明者の資料によると、男性のほうが女性よりも高い割合で行方が分からなくなる傾向にあります。(※1)
【男女別行方不明者の推移】
令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | |
男性 | 5万5,747人 | 4万8,994人 | 5万289人 | 5万4,259人 | 5万7,410人 |
女性 | 3万1,186人 | 2万8,028人 | 2万8,929人 | 3万651人 | 3万2,734人 |
旦那が帰ってこない理由を深刻度別に紹介します。自分の旦那に当てはまらないか考えてみましょう。
事件や事故【深刻度★★★】

深刻度が高く、すぐにでも探し出す必要があるのは、旦那が事件や事故に巻き込まれて、帰れなくなっているケースです。
- 家族関係が円満
- 仕事の悩みがない
- 変わった様子がない
上記のように、仕事や家庭に大きな問題が見当たらない人が突然連絡なしで帰ってこない場合、事件や事故の可能性を疑ってみるべきでしょう。
本人の身元や家族の連絡先が第三者にもすぐに確認できるようであれば、本人に意識がなくても連絡があるはずです。しかし、連絡がない場合は、連絡先の確認に手間取っている可能性があります。
自殺の可能性【深刻度★★★】
次のような場合は自殺の可能性があるため、迅速に捜索を開始した方がよいでしょう。
- 普段から「死にたい」と口にしていた
- 自殺をほのめかす言動があった
- 「もう死ぬ」と言い残していなくなった
警察庁の「令和5年中における自殺の状況」の統計では、男性の自殺者数は女性の約2.1倍と、男性の方が自殺する可能性が高い傾向があります。(※1)少しでも思い当たることがあるようなら、警察や探偵などに相談しましょう。
離婚を考えた家出【深刻度★★★】
離婚を考えた家出の場合にも、早く探し出して話し合いをするべきでしょう。この場合、旦那の状況は次のようであると推測できます。
- 1人になって考えたい
- とにかく妻と離れたい
妻と離れることによって自分を取り戻し、離婚についてじっくり考えている可能性があります。次に連絡が取れたときには、離婚を切り出されるかもしれません。
浮気をしている【深刻度★★】
連絡なしで帰ってこない場合、女性のところへ行っている可能性もあるでしょう。最初は「残業」「飲み会」などと言い訳をして遅い帰宅を繰り返していても、そのうち浮気相手にのめり込んでしまい、家のことがどうでもよくなってしまうケースです。
連絡が取れなくなる前に次のような浮気の兆候があった場合は、浮気が原因である可能性が高いでしょう。
- スマホをお風呂やトイレにまで持っていく
- スマホのパスワードを変更して教えてくれない
- 不自然なほど残業・出張が増えた
- 下着などの身なりを整えるようになった
思い当たるようなら、浮気相手の女性の部屋に泊まり込んでいる、または2人で別の土地に逃げる、いわゆる「かけおち」をしているかもしれません。
家に居場所がない【深刻度★★】

日頃から家に居場所がないと感じている旦那が、ある日ふらっと帰ってこなくなることもあります。次のような場合、男性は家にいても居心地が悪いと感じるでしょう。
- 自宅に旦那の部屋がない
- 妻が冷たい・きつい
- 食事が合わない
- 子どもがなつかない
家の中での疎外感が限界を超えると、帰宅するのが苦痛になってしまいます。普段の家庭の状況を思い返してみましょう。
妻とけんか【深刻度★】
旦那が帰ってこなくなる前に夫婦げんかをしていた場合には、けんかが原因で帰ってこないのかもしれません。とくに妻が夫を強くやり込められている場合には、言い返せなかったモヤモヤなどから、家に帰る気がしなかったり、当てつけの意図で帰ってこなかったりすることもあるでしょう。
少々言い過ぎてしまっていないか、仲直りの余地はないか、考えてみてもよいかもしれません。そうはいっても、妻側としてもどうしても許せない場合もあるでしょう。その場合は、第三者に相談してみましょう。
仕事の事情【深刻度★】
連絡が取れない期間が1~2日程度の場合、次のような理由で単純に仕事が忙しく、連絡する余裕がないケースが考えられます。
- 納期前で焦っている
- トラブル対応に集中している
- 同僚の急な欠勤で人手不足
一分一秒も惜しい状況で、スマホをチェックする余裕もないのかもしれません。
待っている妻としては、何が起きているのか心配になるものです。日頃から話し合いをして、どんなに忙しくてもメッセージ一つだけでも入れてもらうようにしましょう。
帰ってこない旦那を自力で探す対処法
帰ってこない旦那を自力で探し出す方法をご紹介します。まずは、LINEにメッセージを残して返信を待ちながら、さまざまな方法で探してみましょう。
電話・LINE・メールで本人に連絡する
まず、電話・LINE・メールで本人に連絡してみましょう。応答がない場合には、次のようなメッセージを残しておきましょう。
- 心配していること
- 決して怒ってはいないこと
- 連絡が欲しいこと
連絡なしに行方をくらましてしまったことをとがめるようなメッセージや、1日に何十件も送信するのは控えましょう。相手に余計なプレッシャーを与えてしまいます。
心配をしているだけで怒ってはいないこと、連絡をもらえれば余計な詮索はしないことを伝えることが大切です。
身内・友人・知人・会社に連絡する

旦那の周囲の人に連絡をとってみましょう。居場所を知っている人がいるかもしれません。
確認した方がよいのは次の項目です。
- 本人の居場所
- 本人が行きそうな場所
- 最近の様子(言動)
- 最近親しくしている人
ここで最近親しくしている人を聞き出せたら、その人にも連絡をとってみましょう。新しい情報が得られるかもしれません。
本人の持ち物をチェックする
旦那が計画的に家出したかどうかを確認するには、次の持ち物が持ち出されていないかチェックしてみましょう。
- マイナンバーカード
- 健康保険証
- パスポート
- 預金通帳と印鑑
- 衣類
- キャリーケース・ボストンバッグ
上記が持ち出されているようなら、計画的な家出の可能性が高いです。浮気相手との駆け落ちや、借金から逃げるための失踪を疑ってみましょう。借金については、消費者金融からの督促状がないか確認してみます。
行き先については、次の持ち物を確かめることで検討がつけられるかもしれません。
- パソコンの検索履歴
- ゴミ箱のレシート類
パソコンの検索履歴では、行き先となる場所やホテルを検索した履歴が残っているかもしれません。また、ゴミ箱のレシート類を確認することにより、よく利用するお店などが分かる可能性があります。
本人の行動範囲を探してみる
旦那がよく行く飲食店やスポットがあれば探してみましょう。ゴルフ好きならゴルフショップ、本好きなら本屋などにいるかもしれません。クレジットカードの明細やレシートを調べれば、旦那が利用している飲食店やショップが判明するでしょう。
ラブホテルやデートに行った形跡などが見つかり、浮気が発覚することもあります。
SNSをチェックする
旦那がSNSを利用しているなら、アカウントをチェックしてみましょう。居場所が分かる投稿をしている可能性があります。とくにXユーザーであれば、自分の心境や行動を頻繁にポストしているかもしれません。旦那のアカウントを知らない場合は、次の方法でアカウントを探してみましょう。
- 本名で検索(漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベット)
- 本名+数字で検索
- ニックネームで検索
- よく使うハンドルネームで検索
また、インスタのアカウントでフォロー・フォロワーを確認すれば、旦那の交友関係を把握できるでしょう。行き先を知っていそうな人にDMを送ることも可能です。
旦那が隠れている可能性がある場所
帰ってこない旦那は、次の場所に潜んでいる可能性があります。
- ネットカフェ
- カプセルホテル
- 自家用車の中
- 実家
- 浮気相手の家
- 友人の家
心当たりがあれば探してみましょう。
ネットカフェ

ネットカフェはホテルより割安で長居できる場所です。旦那がけんかで飛び出した場合、身を寄せている可能性は高いでしょう。ナイトパックなら夜間2,000円程度、フリーパスなら7日間20,000円程度で過ごせることもあります。
また、ネットカフェにはシャワーやコインランドリー完備の店舗も多く、長期滞在も可能です。ドリンクサービスで飲み物も確保できるため、漫画、ゲーム、動画視聴などを楽しみながら快適に過ごせるでしょう。
カプセルホテル
安心して泊まれることから、緊急の居場所としてカプセルホテルを選ぶ男性もいるでしょう。カプセルホテルなら3,000~5,000円程度の料金を支払えばベットで休むこともできます。また、サウナや大浴場がある店舗なら、ゆったりくつろげるでしょう。
現実逃避のために行方をくらました旦那が、1人になって疲れを癒す場所として選ぶ可能性があります。
自家用車の中
所持金があまりない場合には、自家用車で車中泊をしている可能性もあります。ただし、かなりの不便を強いられているでしょう。トイレはコンビニなどで済ませるはずです。頻繁にトイレを利用する客がいないか、コンビニで聞いてみてもよいでしょう。
実家
実家との関係が良好な旦那の場合、実家のお世話になっているケースもあります。けんかをしたり家に居場所がなかったりすると、実家が恋しくなってしまうのでしょう。
実家の両親が旦那の滞在を内緒にしている場合、実家に問い合わせても旦那がいることを教えてくれないかもしれません。
浮気相手の家
あまり考えたくないことですが、浮気相手の家にいる可能性もあります。この場合、妻よりも浮気相手に強く気持ちが傾いているため、なかなか帰ってこないかもしれません。
旦那の頭の中には、妻との離婚・浮気相手との再婚の2つが浮かんでいることでしょう。浮気相手への熱が冷めるまでは帰ってこないこともあります。
友人の家
普段から、家に招かれるような親しい友人がいる場合、その友人の家に泊まっているかもしれません。この場合、実家やカプセルホテルのように長居はできないものです。まずはめぼしい友人に連絡を取ってみましょう。居場所が判明した場合は、ほとぼりが冷めたら帰るよう促してもらうこともポイントです。
旦那を自力で見つけられない場合の対処法
旦那を自力で見つけられればよいですが、見つけられないことも少なくありません。その場合には、警察や探偵事務所などに捜査を依頼するのが賢明です。
警察に連絡する

心当たりもないまま突然消息不明になってしまった場合、事件や事故に巻き込まれているかもしれません。警察に連絡して、行方不明届を提出しましょう。身体に危険が生じていると判断された場合には、「特異行方不明者」として捜索を開始してもらえます。(※2)
ただし、事件性のない家出と判断されてしまうと、積極的な調査は望めないでしょう。
探偵事務所に依頼する
事件性がないと判断され、警察に調査をしてもらえない場合は、探偵に依頼するのがおすすめです。例えば浮気相手との駆け落ちや、現実逃避のための家出だとしても、居場所を突き止める必要はあるでしょう。そのような場合も、探偵事務所なら親身になって迅速に調査を開始してくれます。
旦那が長期間帰らない場合にできること
旦那があまりにも長期間帰ってこないようなら、「離婚」や「失踪宣告」などの手続きが可能です。
離婚【3年以上行方知れず】
旦那が3年以上行方不明で生死不明の場合は、離婚の手続きができます。3年の起算日は、最後に消息があった日です。家からいなくなった日や会社から姿を消した日など、最後に目撃された日から3年を数えます。(※3)
ただし、連絡がとれないというだけでは生死不明とまでは判断されず、離婚は難しいでしょう。次のように、捜索活動をしても消息が分からない場合に生死不明と判断されます。
- 警察に捜索願を提出する
- 自力で探す
懸命な捜索にもかかわらず発見できないということが、客観的にも確認できるようにしておく必要があります。また、長期間音信不通であることは「婚姻生活を継続しがたい重大な事由」や「悪意の遺棄」に該当することもあるでしょう。
注意!離婚裁判による離婚は相続ができない
注意するべきは、3年以上生死不明の場合の離婚裁判による離婚では、財産を相続できないことです。旦那とは連絡がつかない状態であるため、財産分与の請求はできないでしょう。さらに、離婚してしまったあとに旦那と連絡がついたとしても、離婚をなかったことにはできませんん。
離婚を視野に入れるなら、経済的な問題もしっかり考慮する必要があります。
失踪宣告【7年以上行方知れず】

旦那がいなくなってから7年がすぎると、失踪宣告ができます。(※4)旦那の失踪宣告をすることにより、次の3つが可能になります。
- 旦那の財産を相続できる
- 婚姻関係が解消される
- 旦那の死亡保険金を受け取れる
失踪宣告をすることは、法律上は死亡したことになるためです。
失踪宣告は、必要書類を揃えて家庭裁判所に申し込みをします。審判が決定したら、10日以内に市区町村役場に失踪の届出をしなければなりません。
注意!失踪宣告した場合は慰謝料請求・財産分与はできない
失踪宣告が認められた場合、旦那が死亡したとみなされます。そのため、通常の離婚のような慰謝料請求や財産分与はできなくなります。ただし、財産を相続することはできます。状況に鑑みて、どのように行動するのが賢明であるか判断しましょう。
また、失踪宣告の申し込みをしても、審査の期間中に旦那の生存が確認された場合には、失踪宣告は成立しないことにも注意しましょう。
旦那が帰ってこない場合は迅速に対処しよう
旦那が連絡なしに帰ってこない理由は、命の危険もある深刻な理由から、夫婦げんかで意地でになっている程度の理由まで、さまざまです
どのような理由であっても、連絡なしに帰ってこないことには、深刻な事態に発展する可能性があるでしょう。後悔しないためにも、警察や探偵など、プロに相談して迅速に対処することをおすすめします。
探偵であれば、事件性がない場合にもすぐに調査を開始してくれます。1人で抱え込まず、気軽に無料相談を利用してみましょう。