パートナーのなかには、配偶者がいるにも関わらずほかの異性と関係を持ち、いわゆる不倫をする人もいます。不倫は周囲にバレず、相手との相性次第で長期間続くこともあります。
万が一、パートナーが長期間不倫している場合、相場よりも多くの慰謝料の請求が可能です。しかし、慰謝料を請求するためには不倫の証拠を集めなければなりません。
この記事では、不倫の平均的な期間や不倫の証拠を集める方法などを解説します。パートナーの不倫が疑われる場合はチェックしてみましょう。
- 不倫の平均的な期間
- パートナーが長期間不倫している場合の対応
- 不倫の証拠を集める方法
不倫の平均的な期間は1年以上3年未満
一般的に、不倫の平均的な期間は1年以上3年未満とされています。しかし、一部の不倫カップルは3年以上関係を続けているケースもあります。このように3年以上関係が続く不倫カップルもいる一方、1年未満で関係を解消する不倫カップルもいます。
期間が長くなる理由
一部のカップルが3年以上も不倫関係を続けられる理由は、結婚生活のように長く一緒にいないという点です。夫婦として一緒に生活をしていると、ささいなことで衝突する可能性があります。
一方、定期的にしか会わない不倫であれば、夫婦生活よりも気楽に関係を続けられる傾向にあるでしょう。また、不倫期間が長くなるのは不倫関係が周囲にバレていないことも理由です。
不倫期間が終わる原因
長い人によっては3年以上も関係が続く不倫期間ですが、どのような原因で終わるのでしょうか。ここでは不倫期間が終わる原因として次の5つを紹介します。
- 周りにバレた
- 気持ちが冷めた
- 自制心が働いた
- 不倫相手に騙されていた
- 子供ができてしまった
周りにバレた
不倫が終わる大きな理由として、周りに不倫がバレるということが挙げられます。不倫期間が長くなればなるほど、バレるリスクが高まります。パートナーや周囲に気づかれずに不倫を長い期間続けている場合、「バレないだろう」とたかをくくってしまうでしょう。
このような気の緩みから警戒心が薄くなり、周囲にバレてしまいます。
また、周囲にバレていなくとも、「いつかバレるのではないか」という不安感にさいなまれて不倫関係を解消するケースもあるでしょう。
気持ちが冷めた
一般的な恋愛と同じく、相手に対する気持ちが冷めることで不倫関係が終わるケースもあります。例えばパートナーの不倫相手が独身の場合、パートナーとの結婚を希望する可能性があります。このような不倫相手からの気持ちに重たさを感じ、気持ちが冷めてしまうこともあるでしょう。
自制心が働いた
不倫がバレた場合、さまざまなリスクにつながります。不倫を続けることと不倫がバレるリスクを比較したことで、自制心が働き不倫関係を解消する人もいます。
また、家族のことを考えて自制心が働く人もいるでしょう。
不倫相手に騙されていた
不倫相手に騙されているケースもあります。例えば本来は家族円満にも関わらず、相手に興味を惹かせるために不仲と偽っている人もいるでしょう。また、離婚の予定がないのに離婚をほのめかしている相手もいます。
このように不倫相手に騙されたことに信頼感をなくし、不倫関係が解消されます。
子供ができてしまった
不倫をしている既婚女性が妊娠する、もしくは不倫をしている既婚男性のパートナーが妊娠することもあります。このようにパートナーとのあいだに子供ができると、自制心が働くだけでなく、会う時間がなくなることで不倫関係が解消される可能性があるでしょう。
長期の不倫がもたらす影響
パートナーが長期の不倫を行っている場合、次のような影響が生まれます。
- 慰謝料が高くなる
- 社会的信頼の低下
それぞれ浮気をされた側にも影響があるため、把握しておきましょう。
慰謝料が高くなる
パートナーが不倫をした場合、本人や不倫相手に対して慰謝料の請求が可能です。請求できる慰謝料の金額は一定ではありません。状況によって請求可能な慰謝料の額が異なります。
一般的に不倫の慰謝料は、不倫期間の長さと比例するとされています。そのため、不倫期間が長くなれば請求可能な慰謝料も高くなるでしょう。
不倫期間以外に慰謝料が高くなる要素
請求できる慰謝料が高くなる要素は不倫期間だけではありません。不倫期間以外にも、次のような条件によっては慰謝料が高くなる可能性があります。
- 幼い子供がいる
- 不倫によって精神的苦痛を負った
なお、不倫によって精神的な苦痛を負った場合、因果関係を証明するために医師の診断書を取得しておくことが大切です。
社会的信頼の低下
不倫したパートナーには、社会的信頼の低下という影響も及びます。例えば社会的地位が高い人であれば不倫によって社会的信頼が低下し、キャリアに影響が及ぶ可能性があるでしょう。
不倫していたパートナーの社会的信頼が低下すると、収入が低下しかねません。収入の低下により不倫された側の生活にも変化が現れる恐れがあるでしょう。
不倫による社会的信頼の低下は、不倫期間が長ければ大きくなる可能性があります。短期間の不倫であれば、一時の気の迷いと思われる可能性もあるでしょう。しかし、不倫関係が長期間になるとだらしない人とみられ、社会的信頼が大きく低下してしまいます。
パートナーが長期間不倫している場合の対応
パートナーが長期間不倫している場合は次のような対応を取りましょう。
- 気持ちを伝える
- 誓約書を書いてもらう
- 離婚の準備を進める
上記の対応のうち、パートナーと関係を再構築したいのであれば気持ちを伝える、誓約書を書いてもらうという選択を取ります。一方、パートナーとの関係を解消するのであれば離婚の準備を進めましょう。
気持ちを伝える
長期間不倫していたパートナーと関係を再構築するのであれば、自分の気持ちをしっかりと伝えましょう。不倫されて辛かったと伝えることで、パートナーの心を動かせる可能性があります。
パートナーに自分の気持ちを伝える場合、相手の気持ちを理解することも大切です。なかには家庭の居心地の悪さが原因で不倫をしているケースもあります。相手がなぜ不倫をしてしまったのか理由を聞いたうえで、改善できることがあれば取り組みましょう。
誓約書を書いてもらう
パートナーと関係を再構築したとしても、再度、不倫をしてしまう人もいます。特に長期間不倫をしていたパートナーであれば、これまで関係があった不倫相手もしくは別の不倫相手と再度関係を持つ可能性があるでしょう。
パートナーの再度の不倫を防止するのが誓約書です。再び不倫をしないことを誓約書に記すことで、万が一不倫をした際にペナルティを科せられます。
誓約書は公正証書として作成する
パートナーが再度不倫しないことを誓う誓約書は公正証書として作成しましょう。通常の書類として作成した場合、万が一、パートナーが不倫をしたとしてもペナルティを科すには裁判所に申し立てる必要があります。一方、公正役場にて公正証書として作成することで、パートナーが誓約を破ったとしても裁判所を介さずに強制的に執行が可能です。
誓約書のサインは無理に書かせない
誓約書にはパートナーのサインが必要です。誓約書はペナルティを負わせるため、パートナーによってはサインを拒む可能性がありますが、サインをしなかったからといって無理に書かせることは避けましょう。
無理にサインをさせると強要罪に問われる可能性があります。また、サインをしないからといって暴言や暴力を振るうことも避けましょう。
ペナルティは常識の範囲内に留める
誓約書にはペナルティを任意で記載可能です。しかし、誓約書に記載するペナルティは常識の範囲内に留めましょう。例えば常識から大きくかけ離れた慰謝料を設定したとしても、認められません。
離婚の準備を進める
長期間不倫していたパートナーとの関係を解消するのであれば、離婚の準備を進めましょう。離婚届に夫婦それぞれがサインすれば離婚は成立します。しかし、離婚届の準備だけでなく、その後の生活についても以下のような準備をしておきましょう。
- 経済的な自立の準備
- 請求できるお金・資産の洗い出し
- 精神的な自立の準備
経済的な自立の準備
パートナーと離婚すると経済的な自立が求められます。特に専業主婦であれば離婚してしまうと、経済的な負担が増えるでしょう。自立のために必要な費用として最初に挙げられるのが、別居費用です。引っ越しタイミングや引っ越す距離によっては多額の引っ越し費用が必要になるでしょう。引っ越し費用だけでなく、仕事が決まるまでの費用なども用意しておくことが大切です。
請求できるお金・資産の洗い出し
離婚の準備として請求できるお金や資産の洗い出しも挙げられます。請求可能なお金の例として以下が挙げられます。
請求可能なお金 | 概要 |
---|---|
婚姻費用 | 離婚以前に生活費を受け取っていない、話し合いによって離婚を前提とした別居が決まったという場合、相手に生活費を請求可能 |
財産分与 | 婚姻中に夫婦が協力して築いた共有財産は分与が可能 |
慰謝料 | 不倫をしたことへの慰謝料請求が可能 |
養育費 | 子供が社会人として自立するまでに必要な費用の請求が可能 |
助成金 | 条件によって自治体に請求が可能 |
精神的な自立の準備
パートナーと離婚した場合、精神的な自立も求められます。離婚は結婚よりも精神的な負担が多いとされています。例えばパートナーがすぐに離婚を認めない可能性もあるでしょう。また、離婚にあたっては財産分与をはじめとして、さまざまな専門的な知識が求められます。そのため、専門家への相談などもすべて一人でこなす必要があります。
パートナーの不倫の証拠を集める方法
長年不倫をしてきたパートナーと離婚するためには、不倫の証拠を集めなければなりません。不倫の事実が第三者からでも分かる証拠がなければ、いくらパートナーの不倫を主張しても離婚や慰謝料請求は認められないでしょう。
パートナーの不倫の証拠を集める方法は主に次の2つです。
- 自分で集める
- 探偵に依頼する
自分で集める
パートナーの不倫の証拠は自分で収集可能です。自分で不倫の証拠を集めるのであれば、パートナーと不倫相手の尾行やパートナーのスマートフォンのチェックなどを試してみましょう。パートナーと不倫相手がラブホテルに入室している写真や肉体関係が分かるメッセージのやり取りが確認できれば、浮気の証拠として機能します。
自分で証拠を集める場合は法律に注意
パートナーの不倫の証拠を集める場合は、関連する法律に抵触しないようにしましょう。例えばパートナーのスマートフォンのロックを無断で解除することは、不正アクセス禁止法に抵触しかねません。不正アクセス禁止法に抵触した場合、3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。(※1)
他にもパートナーと不倫相手を尾行する行為は、ストーカー規制法に抵触する恐れがあります。ストーカー規制法に抵触した場合、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科せられかねません。(※2)
探偵に依頼する
パートナーの不倫の証拠は探偵に依頼することでも収集可能です。探偵に依頼した場合、個人で証拠収集するよりも法的リスクを回避できます。探偵であれば法律に配慮して調査を進めるため、個人で証拠収集するよりもトラブルに発展しないでしょう。
探偵は複数人で不倫調査をするのが一般的です。そのため、パートナーや不倫相手に不倫調査がバレるリスクを減らせます。
探偵に証拠収集を依頼する方法
探偵に証拠収集を依頼する方法は次のとおりです。
- 問い合わせ・見積もり依頼
- プラン提案
- 契約・打ち合わせ
- 調査・報告
- アフターケア
まずは探偵に不倫調査について問い合わせてみましょう。
問い合わせ~相談・見積もり依頼
探偵に証拠収集を依頼する際は、まずメールか電話で問い合わせをします。最近ではLINEでの問い合わせに対応している探偵も少なくありません。
問い合わせ後は対面による相談が実施されるのが一般的です。相談ではなぜ依頼したのかなどを伝える必要があるため、詳細をまとめておきましょう。
なお、見積もりは複数の探偵に依頼するのがポイントです。複数の探偵から見積もりを得ることで、適切な費用が判断しやすくなります。複数の探偵に見積もりを依頼する際は、相見積もりであることを伝えるのがマナーです。相見積もりであることを伝えることで、費用についての調整が期待できます。
プラン提案~契約
相談内容をうけて、探偵から適切なプランを提案してもらえます。費用や調査内容などに納得したのであれば、契約を結びましょう。
契約を結んだのちはどのように調査を進めるのか、詳細を詰めていきます。パートナーや不倫相手の特徴、パートナーの行動パターンなどを伝えましょう。
探偵の調査をスムーズに進めるためには、多くの情報共有が必要です。一般的に探偵の不倫調査は期間が短いほど調査費用が短くなるとされています。そのため、持っている情報を可能な限り伝えることで調査の期間や調査費用の軽減につながります。
調査・報告
契約を結んだら、実際に調査に進みます。探偵によっては調査期間中に定期的に情報を共有してくれるケースがあります。定期的に情報を共有してくれることで、調査の進捗を把握できるでしょう。
調査が完了したら調査報告書を提出してもらえるのが一般的です。調査報告書は不倫の証拠としても機能します。そのため、パートナーの不貞行為が分かる写真が添付されているか、客観的に調査の概要が記載されているかなどに着目したうえで、サンプルを確認させてもらいましょう。
アフターケア
探偵のなかには不倫調査終了後にアフターケアをしてくれるケースがあります。例えば弁護士やカウンセラーを紹介してくれる探偵もいます。
パートナーの不倫の証拠を目にした場合、大きな精神的ストレスを感じる可能性があるでしょう。探偵に専門のカウンセラーを紹介してもらうことで、精神的ストレスの緩和が期待できるでしょう。
長期間不倫しているパートナーへは高い慰謝料が期待できる
不倫の平均的な期間は1年以上3年未満とされています。なかには3年以上も不倫期間が続いている不倫カップルもいます。もし、パートナーが長期間不倫しているのであれば、高い慰謝料が期待できるでしょう。
パートナーの不倫に対して慰謝料を請求するのであれば証拠を集めておくことが大切です。不倫の証拠は自分で集めることも可能ですが、トラブルを避けるのであれば探偵に依頼しましょう。探偵であれば法律に配慮したうえで、パートナーにバレないように調査を実施してくれます。
パートナーの不倫調査を探偵に依頼する際は可能な限り多くの情報を共有しましょう。多くの情報を共有することで、調査期間、費用の削減が可能です。