産後の不倫はなぜ起こる?浮気する心理と未然に防ぐ方法とは?

「里帰り出産から帰ってきたら、旦那の様子がおかしい」「育児に消極的で、スマホばかりいじっている」新しい命が生まれて、これから家族で頑張っていこうというときに、こうした変化があると不安になりますよね。

そこでこの記事では、産後になぜ旦那は不倫をしてしまうのか?産後の不倫を未然に防ぐための方法はないのか?産後に不倫されたらどうすべきなのか?などを具体的に解説していきます。

一つの命を育み育てていくことは、尊い行為ではありますが、その分多くの労力と気力を使うものです。だからこそ、産後の裏切りはどう対処すればよいかを、相手の心理や具体的な対処法を知ることで、自分の中でしっかりと答えを導き出していきましょう。

この記事を読んでわかること
  • 産後に旦那が不倫する心理
  • 産後の不倫についての具体的な対処法
  • 産後の不倫を未然に防ぐ方法とは?

産後の不倫を許すべきか?

産後の不倫について詳しくみていく前に、まず産後の不倫を許すかは、周りの意見に左右されることなく必ずあなた自身が決めましょう。産後は女性にとって、人生の中で最も大変な時期といっても過言ではありません。

慣れない育児、十分に取れない睡眠、まだ意思疎通ができない小さな命。どれをとっても大変で、どんなに可愛いわが子でも、そのお世話には心と体が疲弊してしまうものです。

だからこそ、そんな大切で大変な時期に、相手を裏切る不倫などを行った場合は、周りから「赤ちゃんが生まれたばかりだから」「いま離婚すると苦労するから」といった声をかけられることがあったとしても、「自分が相手を本当に許せるのか?」「家族としてもう一度やっていくことは可能なのか?」をしっかり自分に問いかけて、自分で納得できる答えを出す必要があります。

大切な時期に信頼を大きく裏切る行為は、別れを決断しても再構築を選んでも必ずあなた自身の心に大きな傷を作ってしまいます。だからこそ、ゆっくりと考え周りに流されることなく自分が納得できる決断を下しましょう。

知っておきたい産後の離婚率とは

具体的な話を見ていく前にもう一つ、産後の夫婦関係についての事実を知っておきましょう。

令和3年に行った「全国ひとり親世帯調査」では、離婚時に末子の年齢が0歳~2歳の割合は母子世帯で5.5%、父子世帯で1.8%となっており、産後に離婚を決めている家庭は決して少なくないことがわかります。(参照:厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯調査結果報告」より)

こうした実際の数値を知ることは、自分がどんな決断を下したとしても「こうした決断をするのは自分だけではない」「産後に同じように辛い思いをした人がいる」という連帯感を感じることができます。

産後に不倫をする旦那の心理とは?

産後に離婚にいたる家庭が一定数いることが分かったところで、次はそもそも大切なわが子の誕生後に、なぜ旦那は不倫をしてしまうのでしょうか?理解しにくい不倫する旦那の心理をみていきましょう。

性交渉の頻度の減少

そもそも産後に夫が不倫する、もっとも大きな原因の一つに産後・産前の性交渉の減少が挙げられます。

これは妊娠後期から産後にかけて女性は体を守るために、ホルモンバランスが変化し性欲が減少したり、そもそも赤ちゃんのお世話でそうしたことをする気力が失われている場合が多いからです。

ただ女性側はこうした大きな体の変化から、夫婦生活に対して前向きになれない反面、男性側は女性のような体の変化はなく、性欲についても同様に持っているため、この点で夫婦にずれが生じてしまい、結果的に夫側が性欲を発散するために浮気に走ってしまうケースがあります。

優先順位の変化

男性の中には、「自分が一番出なければ許せない」「子どもに妻の愛情を取られた」「自分は大事にされていない」といった感情を抱き不倫に走る人もいます。

小さな命の誕生は簡単なことではなく、生活が赤ちゃん優先になってしまうのは仕方がないことなのに、精神的に成熟していない男性の中にはこうしたことを受け入れられず、家庭の外で自分の価値を再確認するために不倫に走ってしまうのです。

こうした男性の場合は、不倫がばれたとしても「大事にしてくれなかった妻が悪い」「自分をないがしろにしたせいだ」などと不倫の責任を相手へ押し付ける傾向があります。

責任から逃れるため

②の優先順位の変化と少し似ていますが、そもそも子供が生まれたことへの責任の重さから逃れるために浮気をする場合もあります。

女性の場合妊娠・出産の時期は産休をとったり、子供が成長するまで一時的に専業主婦になったりと雇用形態が変化することが多くあります。この時夫は、『一人で妻と子供の生活を支えるのは辛い』『大黒柱という責任が重い』と感じて、一時的な現実逃避のために不倫をしてしまう人が一定数います。

こうした男性は②の男性と同じように、精神的な成熟が父親になるということに追いついておらず、こうした現実逃避に走ってしまうのです。

一時的な独身気分で

浮気する旦那の中には「里帰り出産」の最中に浮気相手を見つけてしまい、産後も継続して浮気をするといった人もいます。

こうした男性は、「里帰り出産」で一時的に妻と離れることで独身気分に戻ってしまい、結果的にタガが外れた状態になることで浮気をしてしまいます。

里帰り出産中の不倫は、決して他人事ではないため、こうしたことが起こることがあるというのは事前に知っておくといいでしょう。


こうして実際に産後に不倫する旦那の心理を知っていくと、非常に自己中心的であったり、父親としての自覚が大きく欠如していることがわかります。もし産後に旦那の不倫を疑う場合は、自分の旦那はどのタイプだろうかと考えてみましょう。

産後の不倫についての対処法

産後不倫が発覚した場合、どのような対処をすればよいのでしょうか?ここでは決別し離婚する場合、関係を修復する場合の2つのパターンを見ていきましょう。

離婚する場合

産後の浮気を許すことなく、決別を決めた場合は以下のことをしっかりと行いましょう。

浮気についての証拠を集める

まずは浮気についての証拠をしっかり集めましょう。離婚調停や裁判になった場合、有効な浮気の証拠は以下のものです。

  • ホテルへの出入りがわかる写真
  • 肉体関係があることがわかる連絡・録音・動画など
  • 探偵事務所の調査報告書

こういった証拠は、自分で集めることもできますが、産後であれば体の問題や赤ちゃんの問題があるため、もし不安がある場合はプロの探偵事務所に依頼することも検討しましょう。

多くの探偵事務所では無料相談を行っているため、不安な場合はまずは相談だけでも行ってみましょう。

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親権を確保する

大切な子供のために、親権をしっかり確保しましょう。

親権は基本的に、双方の話し合いでどちらが持つかを決めていきます。夫側も親権を主張した場合は、話し合い→調停→裁判の順に進行していくためその点は押さえておきましょう。ただ相手の有責で子供が小さな場合は、母親が親権を取ることは難しくないためそこまで思い悩む必要はありません。

慰謝料・養育費を請求する

不倫の証拠を集めたら、旦那と浮気相手に慰謝料と養育費の請求を行いましょう。

慰謝料の金額は一般的に「50万~300万」ほどとなっています。この金額の違いは、婚姻年数・悪質度など様々な点が考慮されますが、親権同様にまずは話し合いで、その後両者の合意を得られない場合は、調停→裁判の順に進んでいくことになります。

また養育費については、一般的に裁判所が示している「養育費算定表」で算出することが多いため、自分の場合はいくらになるかは以下のサイトを参考にしてみましょう。

養育費の算定表(参照:裁判所より)

また、以下の記事では、不倫の際に高額な慰謝料を請求するためのポイントをまとめています。しっかりと慰謝料請求を行いたい場合は合わせて読んでみましょう。

関係を修復する場合

浮気は許せないと感じても、生まれてきた赤ちゃんのことを思ってや金銭的な面で、関係を修復してやり直すことを決めるなら以下のように今後について対策をしましょう。

相手との縁を完全に断たせる

まず関係修復の第一として、浮気相手との完全な断絶を行いましょう。

具体的には、浮気相手に対して慰謝料請求の際に、示談条件に夫への接触を禁止するという項目を盛り込みます。具体的には以下のような文言を入れます。

『乙(不倫相手)と丙(夫)は、本合意締結後は合理的理由もなく、面会、電話、メール、LINE、SNS、手紙、その他いかなる手段でも接触・連絡をしないこと』

ただ文言で禁止しただけでは効力が薄いため、相手が約束をたがえた場合は、違約金を払うという合意も同時に取り付けます。この際の違約金については、

『乙(不倫相手)が接触禁止に違反した場合、違約金として甲(自分)に1回金〇〇円の支払いを行う。

この時の違約金は、高すぎると認められない場合があるため、連絡なら10万~100万、接触の場合は50万~150万程度にしておきましょう。こうして再度接触することへのペナルティを最初から決めておくことで、再度関係を持つことへの抑止力になります。

相手に慰謝料を請求する

関係を修復する場合でも、浮気相手への慰謝料請求は行えます。ただ離婚しなかった場合は、離婚した場合と比べて請求できる慰謝料が減額されることが多く、請求できる慰謝料は100万円を切るのが一般的です。

また上記で紹介したように、今後夫との関係を完全に断つために、慰謝料請求の代わりに接触禁止についての示談交渉を進めるという方法もあります。

なぜこうなってしまったかを話し合う

関係を修復すると決めたからこそ、なぜ旦那が不倫に走ってしまったのか?どうしたら家族として再度やり直せるか?を話し合う機会を持ちましょう。

裏切られたと感じた場合、相手ばかり責めてしまうことは簡単ですが、それだけであればいずれ双方の心が完全に離れ、修復することができなくなるかもしれません。

大きな裏切り故に、許すのは難しいことですが、修復という険しい道を選んだからこそ、今後同じ悲劇を辿らないためにもぜひ話し合う機会を設けてみましょう。


不倫を許して関係を修復するか、決別し離婚するかはどちらを選ぶとしても、あなた自身の人生に大きな影響を与えることになります。だからこそ、気持ちや勢いだけでなく、その後のことを考え対策をしっかりと取りましょう。

産後の不倫を未然に防ぐ具体的な4つの方法

産後に旦那が浮気する心理や、産後の不倫の対処法を知ったところで、次はそもそも妊娠中や産後に旦那を浮気させない方法はないのでしょうか?

産後クライシスについての知識を持つ

「産後クライシス」について、正しい知識を持っておきましょう。産後クライシスとは、産後の数年間に夫婦仲が急激に悪くなる現象を指します。

この現象は、育児に協力的でない様子に対して妻が夫に不満を募らせたり、いつもピリピリしている妻を見て、夫側が妻に対して不満を持つなど、産後の生活環境の変化により夫婦間に大きな溝が生まれてしまうことでできやすいとされています。

産後クライシスはどんな家庭にも起こりえることなので、

  • 産後には「産後クライシス」という怖い現象が、誰にでも起こる可能性がある
  • 産後のイライラはホルモンバランスの変化の可能性がある
  • 産後に父親の自覚が持てない人は、意外に多くいる

など、最初から妻側がこうした知識を持っていることで、イライラした時も「これはホルモンバランスの変化のせいかも…」「父親の自覚を持ってもらうには、うちの場合も時間が必要だ…」といったことを考える余裕が生まれ、決定的な家族の亀裂を作らない工夫をすることができます。

男性の性欲について理解を示す

産後は男性の性欲についても、ある程度の理解を示しておきましょう。

女性は産後、生活の変化やホルモンバランスの変化で、性生活には消極的になりがちですが、男性が産後に不倫してしまう大きな原因の一つに挙げたように、男性側の性欲に変化はありません。

このため、産後については夫婦生活を頭ごなしに拒否するのではなく、そうした気分になれない場合は互いの妥協点を見つけていくことが大切です。

夫婦で話せる環境を作る

何気ない話ができる環境を作ってみましょう。夫が疲れているようなら、「最近辛そうだけど、お仕事は大丈夫?」など、できれば相手を労わる内容を加えるとより効果的です。

赤ちゃんが小さなときは、誰でも手のかかる子供中心の生活になってしまいますが、こういった時に普段から夫婦で何気ない会話ができる環境であれば、互いの心が少しずつ離れてしまうのを防ぐことができます。

また赤ちゃんが小さなうちは、母親は密室育児になりがちのため、夫婦で会話の機会を増やすことは母親の精神安定にとっても役立ちます。ぜひいつもより意識して、夫と話す機会を増やしてみましょう。

父の自覚を芽生えさせる

産後に少しずつ、父親の自覚を芽生えさせる工夫をしましょう。

母親の場合は妊娠した直後から、自分の体の中で子供を育むことで夫より早く親としての自覚を持つことができます。ただし父親である夫の場合は、確かに妊娠中から妻をねぎらうことや大きくなっていくお腹で、赤ちゃんが育っていることは感じられますが、中には実際に生まれた赤ちゃんと触れ合うことでしか、父としての自覚を持てない人もいます。

このため子供が生まれてから、父親の自覚をしっかり持ってもらうために、赤ちゃんのお世話を一緒にやってもらったり、一時的に夫に赤ちゃんを任せるなど、小さな命への責任感を少しずつ養ってもらいましょう。


こうして産後の不倫を未然に防ぐ方法を見ていくと、それでなくても大変な時期に、なぜそこまでしなければいけないのか…。と思うことも多いものです。

ただ小さな子供がいるのに、夫婦の仲が冷め切ってしまったり、夫に裏切る隙を与えるくらいであれば、小さな工夫を実行できないかをぜひ検討してみてください。

まとめ

産後の女性には、小さな命を守るための不眠不休の激しい戦いがまっています。

そんな非常事態に浮気をされたら、きっと多くの人が許せないという感情を抱くし、夫に対して深い絶望を持つのは仕方がないことといえるでしょう。

ただし、もしそうした裏切りがわかった場合は、自分の中で今後どうするか決める必要があります。辛い気持ちに押しつぶされそうになっているからこそ、この記事を通してどうやって気持ちの整理をつけるのかをぜひ考えてみてください。