行方不明になってしまった人がいる場合、自力で捜索可能です。しかし、闇雲に捜索したとしても成果が得られないでしょう。チラシやポスターの貼り出し、インターネット掲示板やSNSを利用するなど、できるだけ多くの情報が得られる方法で捜索するのがポイントです。
自力で捜索するうえでは、個人情報の扱いに注意するほか、思わぬトラブルに巻き込まれないよう慎重に行動することが大切です。
この記事では、行方不明になった人を探す方法や注意点、探偵に依頼する方法などを解説します。
- 行方不明者の状況
- 行方不明者を自分で捜す具体的な6つの方法
- 警察・探偵事務所に依頼する時期と方法
行方不明者を探す方法6選
行方不明者を自力で探すのであれば次のような方法を取ってみましょう。
- チラシやポスターを貼り出す
- 家族や友人に聞き込みをする
- インターネットの掲示板を活用する
- SNSを利用する
- スマホの機能を活用する
- 住民票などを確認する
1. チラシやポスターを貼り出す

自分でチラシやポスターを作成して貼り出すことで、有益な情報を得られる可能性があります。例えば行方不明者が住んでいた地域や職場の近く、立ち寄りそうな場所などに貼り出せば、行方を知っている人が名乗り出てくるかもしれません。チラシやポスターには行方不明者の特徴や自身の連絡先を掲載しておきましょう。
チラシやポスターを作成する際は、色鮮やかなデザインや大きな文字を使用して視認性を高めることが重要です。また、定期的に新しい情報を追加し、最新の状況を反映させることで、鮮度を保ち、協力者からの情報提供を促進します。
チラシを配布する際は警察に許可を取る
チラシの配布には警察からの許可が必要になるケースがあります。配布する場所や人数によっては交通を妨げ、道路交通法に違反する恐れがあるためです。チラシの配布を検討しているのであれば、まず管轄の警察に相談してみましょう。
2. 家族や友人に聞き込みをする
行方が分からなくなった相手の家族や友人に聞き込みをすることで、情報を得られる可能性があります。聞き込みをする際は、なぜ探しているのかを相手に伝えることが大切です。また、訪問する時間を含めて、マナーを守りましょう。
なお、家族や友人は行方不明者の居場所を知っていても、本人から口止めされている可能性もあります。そのため、聞き込みをしても満足いく結果が得られない場合もあるでしょう。
聞き込みする際は次のようなポイントを押さえておくことで、成功率の向上が期待できます。
- 挨拶や服装に配慮する
- 相手と信頼関係を構築する
- 質問を具体的にする
挨拶や服装に配慮する
聞き込みを行う際の第一印象は非常に重要です。適切な挨拶と清潔感のある服装は、相手に信頼感を与えるための基本です。挨拶は明るく丁寧に行い、相手に安心感を与えるよう心掛けましょう。
また、服装はカジュアルすぎず、ビジネスカジュアル程度が望ましいでしょう。過度に派手な服装やカジュアルすぎる服装は、相手に不信感を抱かせる原因となることがあります。
さらに、身だしなみを整えることで、プロフェッショナルな印象を与え、協力を得やすくなるでしょう。
相手と信頼関係を構築する
聞き込みの成功には、相手との信頼関係が欠かせません。まずは相手の話に耳を傾け、真摯な態度で接することが重要です。無理に情報を引き出そうとせず、相手のペースに合わせて話を進めましょう。
また、自分自身の目的や背景を明確に説明し、相手に安心感を与えることも大切です。信頼関係が築ければ、相手も積極的に情報を提供してくれる可能性が高まります。さらに、感謝の気持ちを忘れずに伝えることで、相手との関係を良好に保つことができます。
質問を具体的にする
効果的な聞き込みを行うためには、質問の仕方が非常に重要です。漠然とした質問ではなく具体的な質問をすることで、必要な情報を効率的に引き出すことができます。例えば、「彼の最後の行動について教えてください」という漠然とした質問よりも、「彼が最後に目撃された場所や時間、同行者について具体的に教えていただけますか?」といった具体的な質問の方が、相手も答えやすくなります。
また、相手が自由に答えられるオープンクエスチョンと回答範囲を狭めるクローズドクエスチョンを適切に組み合わせることで、詳細な情報を引き出すことが可能です。さらに、相手の回答に対して適切なフォローアップ質問を行うことで、情報の精度を高めることができます。
3. インターネットの掲示板を活用する
インターネットの掲示板を利用することで行方不明者の情報を得られます。無料で利用できる掲示板もあれば、人探しに特化した掲示板もあります。
例えば一般社団法人 日本失踪者捜索協力機構(MPS)のサイトでは、申請することで行方不明になった人の写真や詳細を掲載可能です。ただし、同サイトに申請できるのは次のような条件を満たしているケースです。
- 申込者が二親等以内の家族
- 管轄の警察署に「行方不明者届出」を届け出ている
- 行方不明者及び家出の原因が犯罪ではない
4. SNSを利用する

インターネットの掲示板だけでなく、SNSも行方不明者の捜索に効果的です。人探しに役立つSNSとしては、次のようなものがあります。
- X(旧Twitter)
SNSにはそれぞれ異なる特徴があるため、複数のSNSを併用して情報収集するのがおすすめです。
X(旧Twitter)
人探しに活用できるSNSとして挙げられるのがX(旧Twitter)です。
Xは幅広い年齢層で利用されているため、情報が拡散されやすいという大きな特徴があります。投稿された情報が広まれば、有益な情報を得られる可能性が高いでしょう。
「#人探し」「#行方不明」といったハッシュタグをつけて投稿することで、高い拡散能力が期待できます。
なお、Xは本名以外でもアカウントを作成できるため、匿名性が高く、行方不明になった本人のアカウントを探し出すのは難しいでしょう。
SNSのなかでも、Facebookは原則として本名でのアカウント登録が求められています。そのため、探している相手のアカウントを見つけられる可能性があります。相手のアカウントを探す際は漢字だけでなく、ローマ字、平仮名、カタカナといったように複数のパターンで検索することがポイントです。
また、本人でなく同級生のアカウントを見つけることで、そこから行方が分からない相手を探しだすことも可能です。
Instagramは写真や動画に特化したSNSです。X同様本名以外でアカウントが作成できるため、探したい相手のアカウントを見つけ出すのは困難でしょう。
Instagramで人探しをする場合は、探したい相手と関連するハッシュタグで検索するのがおすすめです。
もしかしたら探している相手の投稿、または相手が写っている投稿写真を見つけられるかもしれません。
5. スマホの機能を活用する

スマホの機能を活用して行方不明者を探し出せる可能性があります。例えば相手にメッセージを送る、もしくは電話することで、相手が返答するケースもあります。また、スマホに備わったGPS機能がオンになっていれば場所の特定が期待できます。
スマホの履歴を確認する
行方不明になった相手のスマホの履歴からも足取りを把握できます。計画的に行方をくらませようとしている人は、行き先の情報や乗換案内、宿泊先の予約サイトなどをチェックしている可能性があります。ただし、スマホにロックがかかっているケースの場合は注意が必要です。ロックを勝手に解除することは違法性が高いため、この方法での捜索は避けましょう。
6. 住民票などを確認する
住民票の除票や戸籍附票からも行方不明者の足取りを把握できます。前者からは以前の住所、戸籍附票からはこれまでの住所が分かります。
住民票の除票、戸籍附票とも自治体の窓口から入手できるものの、申請できる人は次のとおりに限られます。
書類 | 取得できる人 |
---|---|
住民票の除票 | ・本人と同一世帯として住民票に記載されている・本人もしくは同一世帯員以外の第三者で、本人もしくは同一世帯員から依頼を受け、請求のための委任状を持っている ・本人もしくは同一世帯員以外の第三者で、委任状はなく、請求することに正当な理由がある |
戸籍附票 | ・本人の配偶者もしくは直系血族(祖父母・父母・子・孫など) ・本人からの委任状もしくは請求内容を明らかにする書類などを持つ第三者 |
行方不明者は早期に捜索を進める
行方不明者は早期に捜索を進めることが大切です。警察庁『令和5年における行方不明者の状況』によれば、所在確認が実施された8万8,470人のうち3万6,797人もが警察の捜索初日に見つかってます。(※1)
行方不明から時間が経過すると相手がどんどん遠くに行ってしまう恐れがあります。さらに、認知症をはじめとした疾患を抱えている行方不明者の場合、捜索が遅れると命に関わる恐れすらあるでしょう。そのため、行方不明者はすぐに捜索しましょう。
行方不明者の割合

上述のとおり、行方不明になってしまう人のなかには、認知症などの疾患が原因の人もいます。実際、令和5年に警察に届け出があった行方不明者の割合は次のとおりです。
原因 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
疾病関係(うち認知症) | 25,060人(19,039人) | 27.8%(21.1%) |
家庭関係 | 13,699人 | 15.2% |
事業・職業関係 | 9,652人 | 10.7% |
学業関係 | 1,954人 | 2.2% |
異性関係 | 1,249人 | 1.4% |
犯罪関係 | 479人 | 0.5% |
その他 | 19,068人 | 21.2% |
不詳 | 18,983人 | 21.1% |
総数 | 90,144人 | 100% |
このように認知症を含む疾病関係で行方不明になってしまう人は多くいます。疾病関係が理由で行方不明になると命に関わるリスクも高まるため早めに捜索を開始しましょう。
自分で行方不明者を探す際の注意点
行方不明者は自分で探せるものの、次のような点に注意が必要です。
- 個人情報の取扱いに注意する
- トラブルに巻き込まれる可能性がある
個人情報の取扱いに注意する

行方不明者を探す際には、プライバシー保護が非常に重要です。無断で写真や個人情報を公開すると、法的な問題に発展する可能性があります。情報を共有する際は、必ず本人や家族の同意を得ましょう。
また、インターネット上での情報発信には慎重を期し、誤情報が拡散しないよう正確なデータを提供しましょう。信頼できる媒体を選び、個人情報の漏洩を防ぐ対策を講じることが求められます。
また、行方不明者を貶めるような内容をインターネット掲示板やSNS、チラシなどで第三者に伝える行為は避けましょう。事実であっても他人を貶めることは名誉棄損に当てはまります。
トラブルに巻き込まれる可能性がある
自力での捜索活動は思わぬトラブルを招くリスクがあります。例えば、誤った情報に基づいて不審な人物に接触したり、危険な場所に足を踏み入れる可能性があります。また、感情的なストレスが原因で冷静な判断ができなくなることもあるでしょう。
そもそも、行方不明者が何かしらのトラブルに巻き込まれているのであれば、後を追うことで自らもトラブルに巻き込まれかねません。安全を最優先に考え、必要に応じて専門家や警察のサポートを受けることが重要です。無理をせず、計画的に行動しましょう。
警察に捜索を依頼する方法

行方不明者を探し出すのであれば、警察に捜索を依頼することも大切です。管轄(行方が分からなくなった時点に住んでいた地域)の警察に行方不明者届を提出しましょう。なお、管轄の警察が遠方の場合、自身の最寄の警察に提出することも可能です。
警察に行方不明者届を提出できるのは、対象者の親権者・配偶者・後見人など親族や監護者ほか、行方不明者の福祉に関する事務に従事する人、行方不明者と密接な間柄(同居人、恋人、雇主など)の人です。会社の同僚や友人、知人といった関係では提出できないので注意しましょう。
また、行方不明者届の提出にあたっては、行方不明者の写真や自身の印鑑を持っていきましょう。当日は次のようなことを聞かれる可能性があるため、事前に思い出しておくことが大切です。
- 身体の特徴
- 行方不明時の服装や所持品
- 使用車両について
- 立ち寄るであろう場所
事件性がなければ捜索が期待できない
警察は行方不明者の捜索に欠かせない存在です。しかし、警察は事件性がなければ捜索は期待できません。例えば誘拐が疑われる子供の失踪やなにかしらの事件に巻き込まれている可能性があるケースであれば、捜索は期待できるでしょう。対して、成人が自分の意志で姿をくらませている場合、事件性がないと判断され、積極的な捜索は期待できません。
ただし、届出内容は全国の警察に共有されるため、もし対象者が職務質問などされた際に警察が状況を把握できます。また、警察に届け出ておくことで一般社団法人 日本失踪者捜索協力機構(MPS)への掲載条件を満たせます。
探偵も行方不明者の捜索に対応
行方不明者の捜索は自力や警察以外でも対応可能です。例えば探偵は人探しに必要な専門的な知識を備えた存在です。自力での捜索に限界を感じているのであれば、早めに探偵に相談してみましょう。
探偵に依頼するメリット
探偵に人探しを依頼するメリットは次のとおりです。
- 事件性に関わらず捜索してくれる
- トラブルに巻き込まれるリスクがない
- 独自のネットワークを活用する
- 自力よりも高い発見率が期待できる
事件性がなくても捜索してくれる
探偵は事件性があるかどうかに関わらず、依頼者の要望に応じて人探しを行います。そのため、警察による捜索が期待できないのであれば、すぐに探偵に依頼して捜索を始めましょう。早めに依頼することで早期発見の可能性も高まります。
トラブルに巻き込まれるリスクがない
自力での捜索活動では、情報収集の過程でプライバシー侵害やストーカー行為と誤解されるリスクがあります。探偵に依頼することで、法的な枠組みの中で安全かつ効果的に調査を進めることができます。
また、万が一、行方不明者が何らかのトラブルに巻き込まれている場合、自力で捜索をすると自らまで巻き込まれかねません。一方、探偵に依頼すれば専門家が対応するため、依頼者自身がトラブルに巻き込まれる心配がなく、安心して捜索活動を任せることができます。
独自のネットワークを活用する
自力で調査する場合、手段はインターネットやSNS、聞き込みなどに限られます。探偵はこれらの方法も活用しつつ、独自のネットワークも活用して情報を収集します。このネットワークは一般人では把握できません。そのため、個人では得られなかったような情報も掴める可能性があるでしょう。
自力よりも高い発見率が期待できる
一般人でも人探しは可能なものの、いきなり聞き込みをするなどはハードルが高く、対象者を見つけられない可能性があります。
一方、探偵は人探しのために必要な専門的なスキルを持っています。そのため、自力で捜索するよりも高い確率で行方不明者の発見が期待できます。
探偵の選び方

探偵は各地に存在しているため、いざ依頼しようとしてもどこに頼めばいいのか迷ってしまうでしょう。そのため、次のような観点に立って探偵を選ぶのがおすすめです。
- 人探しに強い探偵を選ぶ
- 探偵業の届出をしている探偵を選ぶ
- 料金体系が明確な探偵を選ぶ
人探しに強い探偵を選ぶ
行方不明者の捜索には、経験豊富で実績のある探偵を選ぶことが重要です。人探しに特化した探偵は、最新の調査技術や情報ネットワークを駆使して効率的に捜索を進めます。過去の成功事例や専門知識を確認し、自分のケースに適した探偵を選びましょう。また、面談時に具体的な捜索方法やアプローチについて、詳しく説明してくれるかどうかも重要なポイントです。
探偵業の届出をしている探偵を選ぶ
信頼できる探偵を選ぶためには、探偵業の届出をしていることを確認しましょう。届出をしている探偵事務所は信頼性が高いとされています。届出済みかどうかはホームぺージもしくは事務所に掲げられている標識から判断可能です。
また、過度な広告を展開している探偵事務所は、実際のサービス内容と異なる可能性があるため注意が必要です。口コミのように客観的な情報から探偵を選ぶことで、安心して依頼することができます。
料金体系が明確な探偵を選ぶ
探偵に依頼する際には、料金体系が明確であることが重要です。事前に見積もりを提示してくれる探偵事務所を選び、追加費用や隠れた費用がないか確認しましょう。料金体系が不透明な場合、後から高額な請求をされるリスクがあります。
信頼できる探偵は、調査内容に応じた明確な料金プランを提供し、依頼者に納得してもらえるよう説明してくれます。契約前に料金について十分に理解し、納得したうえで依頼を決めることが大切です。
行方不明者の捜索は探偵に相談しよう
行方不明者はチラシやポスターの貼り出し、家族や友人への聞き込み、SNSの利用などによって自力で捜索可能です。しかし、自力での調査は思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。さらに個人情報を掲示板やSNSに書き込んでしまうと、相手のプライバシーを侵害しかねません。
警察への届け出も当然有効ですが、事件性がないと捜索が期待できません。そのため、探偵に捜索を依頼するのがおすすめです。探偵であれば事件性がなくとも専門性と独自のネットワークを活用して捜索をしてくれます。料金体系や人探しに強いかどうかなどに着目して、探偵を選びましょう。行方不明者の捜索は遅れると命に関わりかねないため、早期に捜索を始めましょう。