人探しを自分でする方法は?探偵調査のポイントも解説

人探しを自分でする方法は?探偵調査のポイントも解説

不倫相手との駆け落ち、借金苦、ストレスなど、さまざまな理由で失踪してしまう人がいます。なかには、認知症の人や犯罪に巻き込まれている人もいるでしょう。

失踪してしまった人を自分で探すには、ネットやSNS、専用掲示板を活用するほか、いくつかの方法があります。

この記事では、自分で人探しをする方法や注意点、探偵に依頼するポイントを解説します。

この記事を読んでわかること
  • 自分で人探しをする12の方法
  • 人探しをする際の注意点
  • 探偵に人探しを依頼する際のポイント

自分で人探しをする12の方法

自分で人探しをするには次のような方法を検討しましょう。

  • ネットを活用する
  • SNSを活用する
  • 専用の掲示板を活用する
  • 住民票・戸籍を活用する
  • 官報を活用する
  • 電話帳を活用する
  • 登記簿を活用する
  • 住宅地図を活用する
  • 聞き込みをする
  • チラシ配りをする
  • 失踪した人が立ち寄りそうな場所を訪ねる
  • GPSを活用する

なかでもインターネットやSNSを使った方法であれば、自宅にいながら無料で捜索可能です。ひとつの方法だけで探し出すことは難しいため、いくつか方法を併用するのがポイントです。

ネットを活用する

ネットを活用する

インターネットを活用することで人探しが可能です。具体的には検索エンジンで対象者の情報を検索することで、詳細を得られる可能性があるでしょう。

検索エンジンで探している相手について調べる際は、氏名以外にも情報を入力するのが有効です。例えば出身校や職場などが分かれば氏名と合わせて入力しましょう。探している相手の氏名が企業のホームページに載っている、ブログをやっているといった場合、情報がヒットするかもしれません。

検索エンジンの違いを理解しておく

インターネットから情報を得る場合、検索エンジンの違いを理解しておきましょう。検索エンジンはGoogle、Yahoo!の2つに大別されます。GoogleとYahoo!ともに検索エンジンではありますが、表示される検索結果順位が異なる可能性があるため、それぞれで情報を調査しておくことが大切です。

警察サイトも活用可能

全国の警察は各サイトで行方不明者についての情報を掲載しています。警察サイトを確認して、自分が探している相手の情報が掲載されているかを確認してみましょう。

なお、警察サイトは一般的な掲示板と異なり、情報を書き込むことはできません。

SNSを活用する

SNSも自分で人探しをする際に活用できます。総務省発表『情報通信白書令和5年版』によれば、日本国内におけるSNS利用者数は年々増加傾向にあり、2027年には1億1,300万人にまで達すると予想されるほどです。(※1

このように多くの利用者がいるSNSだからこそ、人探しに役立ちます。活用にあたってはSNSごとの特徴を把握しておきましょう。

  • X(旧Twitter):拡散力が高いため自分のフォロワー以外からも情報を得られる
  • Facebook:原則本名でアカウント登録のため本名が分かれば特定できる可能性がある
  • Instagram:写真や動画から特定できる可能性がある
  • LINE:タイムライン機能で情報を得られる
  • WhatsApp:相手が使用していれば生活パターンを把握できる

専用の掲示板を活用する

インターネットを活用する方法のひとつともいえるのが、人探し専用の掲示板の利用です。掲示板のなかでも無料利用できるものを選べば、人探しの費用を抑えることができます。

掲示板を使った捜索方法は2種類あります。掲示板に掲載されている情報をもとにする、自ら掲示板に探している人の情報を掲載するという方法です。情報を掲載する場合、掲示板によっては条件を満たさなければ掲載されないこともあるので、事前に規約をチェックしておきましょう。

人探しに役立つ専用掲示板には、以下のようなものがあります。

行方不明者・失踪者捜索の掲示板
  • 日本失踪者捜索協力機構【MPSジャパン】
  • 日本行方不明者捜索・地域安全支援協会
昔の友人・恋人を探す掲示板
  • いまどこ?青い糸、赤い糸
  • 同窓会支援サイト ゆびとま
  • 尋ね人

住民票・戸籍を活用する

住民票・戸籍を活用する

探している人との関係性によっては、住民票や戸籍から居場所を特定することが可能です。

具体的には次のような情報を把握できます。

  • 住民票の除票:住所や以前の住所など
  • 戸籍附票:住所変更の履歴、住所を定めた日など

注意すべきなのは、住民票の除票を申請できるのは本人と同一世帯として住民票に記載されている人、戸籍附表は配偶者もしくは直系血族のみという点です。そのため、探している相手との関係性が友人や知人、恋人関係といった場合、住民票の除票や戸籍附表から情報を得られません。

官報を活用する

官報は政府が発表している機関紙です。官報を使った人探しも可能なものの、対象者は限られてしまいます。官報を活用して分かるのは、相手が自己破産しているもしくは帰化しているケースのみです。この2つの条件に当てはまらない場合は、官報による人探しは難しいでしょう。

電話帳を活用する

電話帳に探している相手の電話番号が掲載されている可能性があります。電話帳を活用した人探しは、特に探している相手が高齢者のケースで活用可能です。

電話帳に探している相手の電話番号が掲載されていれば、電話でコンタクトを取れます。しかし、電話番号が使われていない、相手が電話にでない可能性も考えられるでしょう。

登記簿を活用する

探している相手が不動産を所有している場合、不動産登記簿から情報を確認できます。不動産登記簿は住民票の除票や戸籍附表と異なり、相手との関係性を問わず誰であっても取得可能です。

不動産登記簿は法務局窓口での交付、郵送での交付など複数の入手方法があります。いずれの場合も手数料が発生します。

特に費用を抑えるのであれば、インターネットで請求し窓口で交付してもらう方法がおすすめです。この方法であれば480円で不動産登記簿を取得できます。

住宅地図を活用する

住宅地図とは、株式会社が発行しているゼンリン住宅地図です。探している相手の住んでいる地域が分かれば、ゼンリン住宅地図から住所を特定できます。

ゼンリン住宅地図を活用する際は、過去の地図をチェックしましょう。過去のゼンリン住宅地図であれば、世帯主の本名まで確認可能です。何十年も行方が分からない相手を探すのであればゼンリン住宅地図の活用がおすすめです。

聞き込みをする

聞き込みをする

自らが聞き込みをすることでも、行方が分からなくなった相手を探し出せます。探している相手が住んでいた地域や職場の近くなど聞き込みをすることで、情報を得られるかもしれません。

聞き込みをする際は、聞き込み相手から不審に思われないように心がけましょう。挨拶や言葉遣いに注意して相手に信頼してもらうことで、有益な情報を得られる可能性が高まります。

また、身分を明かして、なぜ情報が必要なのかも伝えましょう。具体的には次のようなポイントを押さえることで、聞き込みの成功率向上が期待できます。

  • 服装を整える
  • 聞き込み相手との信頼関係構築に努める
  • 質問は具体的にする
  • 質問するタイミングに配慮する

服装を整える

聞き込みをする際は、言葉遣いだけでなく服装もポイントです。人の印象は身だしなみひとつで大きく変わります。例えばクリーニングしたスーツを着用することで、誠実な印象と清潔感を演出できるでしょう。

聞き込み相手から好印象を持ってもらえ、情報の引き出しにつながります。

聞き込み相手との信頼関係構築に努める

聞き込み相手から情報を得る際は、信頼関係の構築に努めましょう。信頼関係が構築できなければ相手から情報を得られません。

聞き込み相手との信頼関係を構築するためには、言葉遣いや服装だけでなく、教えてもらおうという謙虚な姿勢が大切です。どんな理由で人探しをしている場合であっても、横柄な態度や不愛想な態度になってはいけません。

質問は具体的にする

聞き込みの際は、相手が分かりやすい質問を心がけましょう。曖昧な質問では聞き込み相手が返答に困ってしまいます。例えば「この人を知っていますか?」ではなく、「いつ会いましたか?変わった様子はありましたか?」といったように具体的な質問が効果的です。

質問するタイミングに配慮する

人探しのための聞き込みは、一般常識の範囲で行うことが鉄則です。例えば質問するタイミングにも配慮が必要です。聞き込みは夜間や早朝を避けて日中に行い、突然相手の自宅を訪問するのではなく、アポイントを取ったうえで訪問しましょう。

チラシ配りをする

聞き込みに加えて近隣でチラシ配りをすることも人探しに有効な手段です。人が集まる場所でチラシを配って目撃情報を得ましょう。チラシを作成したら近隣のスーパーなどに貼り出すことも可能です。

チラシの貼り出す先はスーパーだけとは限りません。自治体の掲示板やマンションの掲示板にも貼り出せます。しかし、自治体やマンションの掲示板を使用する際は、それぞれのルールに従いましょう。

失踪した人が立ち寄りそうな場所を訪ねる

探している相手がよく知っている知人の場合、立ち寄りそうな場所を訪ねてみましょう。飲食店やコンビニ、書店などを訪ねて必要に応じて聞き込みを実施します。

失踪した人が立ち寄りそうな場所を訪ねるのが効果的なのは、失踪から数日間です。失踪から時間が経過してしまうと、より遠くに行ってしまう可能性があります。

GPSを活用する

行方が分からない相手をGPSで探す方法もあります。探している相手が持っている端末にGPS機能が備わっていれば調査可能です。例えば子供や高齢者がGPS端末を持っていれば、どこにいるのか判断できます。しかし、GPSによって監視していたことが本人に気づかれると関係性にひびが入ってしまう可能性があります。

自分で人探しをする際の注意点

人探しは自分でもできますが、次のような点に注意しましょう。

  • 警察にも連絡しておく
  • トラブルに巻き込まれている可能性がある
  • 相手のプライバシーに配慮する
  • すぐに見つからないことも踏まえておく

警察にも連絡しておく

警察にも連絡しておく

自分で人探しをする際は、まずは警察に連絡し、行方不明者届を提出しましょう。行方不明者届を提出できるのは、行方不明者と次のような関係にある人です。(※2

  • 親権者、後見人
  • 配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)
  • 現に監護する者
  • 福祉事務所の職員
  • 上記の他、同居人、雇主その他社会生活において密接な関係を有する者

上記から分かるとおり、行方不明者との関係性によっては警察に行方不明者届を提出できません

警察は捜索しない可能性もある

警察への行方不明者届を提出するにあたっては、どのような条件で警察が捜索をするか把握しておきましょう。警察が捜索をするのは、次のようなケースです。

  • 認知症の高齢者
  • 子供
  • 犯罪に巻き込まれている
  • 自殺の恐れや精神疾患がある
  • 事故に巻き込まれている

つまり、行方が分からない相手が上記のようなケースに当てはまらないのであれば、警察が積極的に捜索することはまずないでしょう。

一方、行方が分からない人が認知症の高齢者や子供、精神疾患を抱えているといった場合、早期に警察への届出が求められます。

警察庁が発表したデータによると、行方不明者が無事発見される可能性が最も高いのは届け出を受理された当日です。(※3

警察への連絡、届出が遅れると、それだけ死亡リスクも高まります。

トラブルに巻き込まれている可能性がある

人探しを自力でする前に、姿が見えなくなった相手がトラブルに巻き込まれてる可能性もあるということを把握しておきましょう。

例えば借金問題のほか、犯罪に巻き込まれて危険な目にあっているかもしれません。

探している相手がなにかしらのトラブルに巻き込まれている場合、行方を追ってしまうと自分までトラブルに巻き込まれかねません

なかにはトラブルに巻き込むために、虚偽の情報が流布されている可能性があります。インターネットやSNSで入手した情報の正誤を確認しましょう。信頼がおけない情報を鵜呑みにしてしまうのは避けることが大切です。

相手のプライバシーに配慮する

人探しをする際に役立つのがインターネットやSNSですが、探している相手の情報の取扱いには注意しましょう。安易に相手の情報を書き込んでしまうとプライバシーの侵害に問われかねません。プライバシーの侵害は刑法で定められていないため、罰則はありません。しかし、プライバシーは民法で認められているため、侵害すると相手から慰謝料を請求される恐れがあります。(※4)(※5

すぐに見つからないことも踏まえておく

人探しを自分でするうえでは、すぐに見つからないことがあることも踏まえておきましょう。例えばインターネットやSNSで情報を得たとしても、すべて真実とは限りません。虚偽の情報であれば発見までに時間がかかってしまいます。

また、相手は何かしらの理由で行方をくらませているのが一般的です。そのため、探していることがバレてしまうと、さらに距離を取られる可能性があります。その結果、発見までに時間がかかってしまうでしょう。

自分で見つけ出せない場合は探偵に依頼

自分で見つけ出せない場合は探偵に依頼

人探しを自分でしようとしてもなかなか見つけ出せないという場合は、探偵への依頼を検討してみましょう。探偵であれば、自分では探し出せなかったような相手であっても見つけ出すことができます。

探している相手の失踪原因がなにかしらのトラブルであった場合、自分で探し出そうとするのは危険です。このような際も探偵に依頼することで、トラブルに巻き込まれるリスクを軽減できます。

探偵に人探しを依頼する際のポイント

探偵に人探しを依頼する際のポイントは次のとおりです。

  • 人探しが得意かを確認する
  • 人探しに必要な情報を多く共有する
  • 探偵業の届出を提出している

人探しが得意かを確認する

探偵に人探しを依頼する際は得意とする分野を確認しましょう。探偵には人探しだけでなく、浮気調査、素行調査などさまざまな依頼が舞い降りてきます。なかには浮気調査に特化している探偵もいるでしょう。浮気調査と人探しでは求められる対応が異なるため、人探しが得意な探偵か事前に確認することが大切です。

人探しが得意な探偵であるかどうかはホームページの確認が有効です。ホームページに人探しを大々的にうたっている、過去の人探しの実績が多いなどをチェックしてみましょう。

人探しに必要な情報を多く共有する

人探しは探偵であっても時間がかかる可能性があります。探偵が人探しにかける時間を削減するためには、可能な限り多くの情報を共有しましょう。例えば名前だけを伝えるケースと、名前や職場、趣味などを伝えるケースでは、後者の方が人探しにかかる時間を短縮できるでしょう。

調査対象者の情報を多く共有することで得られるメリットは、調査時間の削減だけではありません。人探しにかかる費用の削減も期待できます。

一般的に探偵の人探しにかかる費用は調査時間に比例します。そのため、調査時間が長くなれば費用もかさんでしまいます。一方、多くの情報を共有することで調査時間を短くできるため、費用も抑えられるでしょう。

探偵業の標識を掲示している

探偵業の標識を掲示している

探偵に人探しを依頼する場合、探偵業の標識をホームページや事務所内に掲示しているかを確認しましょう。探偵として活動するためには探偵業届出を管轄する公安委員会に提出し、その旨を標識として掲示する必要があります。

標識を掲示していない探偵に依頼してしまうと次のようなデメリットにつながりかねません。

  • 違法な調査をされる
  • 相場を超えた費用を請求される
  • 個人情報を漏洩される

違法な調査をされる

探偵業の標識を掲示していない探偵の場合、調査方法によっては法律に抵触する恐れがあります。例えば探偵業の届出を提出している探偵であれば、探偵業法によって尾行が認められています。(※6)しかし、探偵業の届出が未提出の探偵の場合、尾行が認められずストーカー規制法に抵触しかねません。(※7

相場を超えた費用を請求される

探偵業の標識を掲示していない探偵からは、相場を大きく超えた費用を請求される恐れがあります。例えば当初はオプションや追加費用がかからないとされていても、最終的にさまざまな理由によって相場を超えた費用を請求される恐れがあるでしょう。相場を把握するためにも複数の探偵に見積もりを依頼しておきましょう。

個人情報を漏洩される

探偵に依頼する際は依頼者はもちろん、調査対象者の個人情報も適切に取り扱われなければなりません。しかし、探偵業の標識を掲示していない探偵の場合、個人情報の取扱いがずさんな可能性があります。

例えば悪質な探偵の場合、依頼者や調査対象者の個人情報を第三者に漏らす可能性があるでしょう。また、個人情報をもとに依頼者にいやがらせをする恐れすらあります。

人探しをするなら自力だけでなく探偵の力も借りよう

行方が分からなくなってしまった人は自力で捜索可能です。人探しを自分で行なうのであれば、ネットを活用する、SNSを活用する、専用の掲示板を活用する、聞き込みをするなどの方法を選択しましょう。

しかし、行方が分からない人を自力で探そうとすると、見つけ出すまで時間がかかる、トラブルに巻き込まれるなどのリスクもあります。そのため、プロである探偵に依頼しましょう。

探偵であればトラブルに巻き込まれるリスクや調査にかかる時間を削減可能です。依頼する際は可能な限り多くの情報を提供し、人探しが得意な適切な探偵を選びましょう。