人探し費用の相場はいくら?具体的な料金体系と安く抑える4つのコツ

初恋の人に会いたい…。行方不明になった家族を探してほしい…。日々の生活を送るうえで、「あの人にもう一度会いたい」という気持ちを抱くことは、誰にでも起こりえることです。

そこで今回は、人探しを探偵事務所に依頼した場合、相場はどのくらいなのか?そもそもどんな料金体系なのか?少しでも安くするためにできることはあるのか?を詳しく解説していきます。

普段あまり利用しない場所だからこそ、相談するうえでの不安を少しでも解消し、会いたい人に会うために自分はどんな手段を使えるか?今回の記事をお読みいただきながらご検討いただければ幸いです。

人探し費用の相場はいくら?

人探し費用の相場は、3万円ほどから100万円以上と、大きな開きがあり、実は「この金額が相場です」と言い切ることができません。

これは、

  • 探したい人物とどんな関係か?
  • 探したい人物と最後に連絡をとれたのはいつか?
  • 探したい人物の情報をどれだけ知っているか?
  • 探したい人物が故意に行方を隠している可能性があるか?

などで、調査難易度や期間が大きく変わるためです。

例えば探している人物が音信不通になった息子などの場合は、「本名、務めている会社、以前の住所、交友関係」など多くのことが分かっているため、自ら行方をくらませていなければ比較的早くみつかる可能性があります。

これとは逆に、「旅先で出会った恩人にどうしても会いたい」「初恋の人と再会したい」などの場合だと、結婚などで本名が変わっていたり、そもそも本名すらわからないという場合もあり、結果的に探したい人物を探すための情報が非常に少なく、調査日数や人員もかかるため費用も高額になりがちです。

このように人探しと一括りにいっても、探す人物との関係や状況によって難易度が大きく異なるため、どのくらいかかるかというのは言い切ることが難しいのです。

人探し費用の料金体系とは?

人探し費用について、いくらが相場というのは難しいということが分かったところで、まずは探偵事務所の料金体系について学んでみましょう。人探しを探偵事務所に依頼する場合、多くの探偵事務所は以下の4つの料金体系のどれかに当てはまります。

  • 基本料金&成功報酬型
  • 完全成功報酬型
  • パック料金型
  • 時間料金型

それぞれの料金体系のメリット・デメリットを知り、自分に合った料金体系は何かを知っていきましょう。

基本料金&成功報酬型

  • メリット・・・依頼が失敗した場合は、基本料金(着手金)のみの入金で済む。完全成功報酬型よりポピュラーな料金体系のため、審査がない場合が多い。
  • デメリット・・・依頼が失敗しても、基本料金(着手金)は返金されない。

多くの探偵事務所で導入されている、前払い制の利点と後払い制の利点を合わせた料金体系です。

契約時に基本料金(着手金)を支払い、人探しが成功した場合に限り契約した成功報酬を支払います。このためもし人探しが失敗した場合は、基本料のみの支払いとなるため、難易度が高い人探しや、行方が分からなくなってから時間がたっているなどの場合に利用したいプランです。

完全成功報酬型

  • メリット・・・失敗した場合は料金を支払わなくてすむ。
  • デメリット・・・成功報酬が高額になりやすい。依頼するために審査がある場合がある。何をもって成功とするかの部分で、食い違いが起きる場合がある。

調査が成功した場合に限り、調査費用が発生する料金体系です。

基本料金(着手金)や諸経費などがなく、人探しの調査が成功した場合のみ支払いが発生します。一見すると依頼者側に非常に有利なプランに見えますが、実際に依頼する際には「達成できる調査依頼か?」「成功条件が明確か?」など審査があったり、成功報酬が非常に高くなるケースもあるため、成功条件や支払い総額にきちんと納得したうえで依頼しましょう。

パック料金型

  • メリット・・・費用が初めから決まっているため、料金の不安感がない。調査時間が長くなれば、割引を受けられることが多くお得になりやすい。
  • デメリット・・・予定時間より早く依頼が終了した場合は、割高感を感じてしまう。

パック料金型とは「20時間40万円」「30時間50万円」など、事前に調査時間と料金が明確に決まっている料金体系です。

調査時間が長くなればなるほど、1時間当たりの料金が割安になることが多く、捜索期間が長くなりそうな人、難易度が高い人探しを行う場合に検討したいプランです。

ただしパック料金で依頼した場合は、早めに探していた人物が見つかった場合でも費用は返ってこないため、よく相談したうえでどのパック料金にするかを検討しましょう。

時間料金型

  • メリット・・・時間当たりの金額が決まっているため、早期に解決できる案件であれば最も安価で終わりやすい。
  • デメリット・・・調査が難航した場合は、上限が決まっていないため高額の料金になることがある。

1時間当たり1万円など料金が決まっているため、早期に発見できれば最もお得になる料金体系です。ただし、捜索難易度が高い場合や、捜索に時間がかかる案件の場合は、料金に上限がないため調査費用が高額になってしまうことがあります。

このため「行方が分からなくなったのが最近」「探したい人物の情報を多く持っている」など、捜索難易度が低い場合のみ検討しましょう。

人探しを依頼する具体的な手順と流れ

人探しの料金体系が分かったところで、探偵事務所に依頼する場合はどんな流れになるのか?また依頼する前に何に注意すればよいのかを順を追って知っていきましょう。

まずは自分で探している人物の情報を整理する

人探しは時間との勝負です。しかし、もし探偵事務所に依頼しようと考えている場合は、その前に一度、自分で探したい人物の情報をできるだけ書き出しておきましょう。

  • 名前、生年月日、現住所、電話番号、顔写真
  • 身体的特徴、身長、体重
  • 趣味、よく行く場所、過去の住所
  • 車のナンバー、車種、免許の有無
  • 恋人、友人、同級生などの交友関係
  • 勤務先、仲の良い同僚、お世話になっている上司

上記の内容の中から、自分が分かる情報をすべて書き出し、また小さなことでも構わないため付け加える情報がないかを確認しておきましょう。

無料相談を行う

次は電話やメールで探偵事務所に無料相談を行います。

この時いくつかの探偵事務所をピックアップすることになりますが、必ず「探偵業届出証明書」が記載されているかを確認しましょう。

「探偵業届出証明書」とは探偵業を営む際、営業日の前日までに所在地の管轄する公安員委員会に提出することが義務付けられている届け出です。(引用:警察庁HPより)つまりこの届け出を行っていない業者は、違法な営業を行っている可能性があるのです。

多くの事務所では相談の時点で料金がかかることはないため、安心して現在の状況と探したい人物についてどんな情報を持っているかを話しましょう。担当者はプロのため、質問されていく中で、あなたも意識していなかった新しい情報がでてくることもあります。

探したい人物がいなくなった経緯をあまり知られたくない…、探していると他の人にバレたくない…といった場合でも、探偵事務所には守秘義務があるため、相談した内容が外部に漏れることはありません。その後の見積もりを正しくするためにも、安心して相談を行いましょう。

調査プランの提案

相談した内容を精査し、調査プランが提案されます。

多くの探偵事務所ではこのプラン提案については、対面で行われています。実際に探偵事務所に足を運ぶことになるため、この時の対応や雰囲気についても判断基準の一つとなるでしょう。

また探偵事務所によって取り扱っているプランは異なるため、上記の料金体系について確認しつつ、自分が納得できるプランかどうかを判断しましょう。このプランでいいか不安だ、といった場合は数社に見積もりを取ったり、納得するまで面談を続け、自分に合った探偵事務所を選ぶことも大切です。

契約

調査プランに納得できれば、契約を取り交わします。

この時、「成功定義」「支払い総額」「料金計算方法」が明記されているか、契約内容に不明点や疑問点がないかを必ず確かめておきましょう。

人探しの費用は安価なものではありません。自分の望んだ成果を得るためにも、契約書には必ずきちんと目を通しておきましょう。契約を交わしたのち、調査プランに合わせて調査が開始されます。

報告・アフターフォロー

調査期間が終了すると、調査結果の報告と詳細な調査報告書が渡されます。この中には、どんな調査方法で調べ、どんな結果になったかが詳細に記されています。成功報酬型の場合は、この調査報告書の結果で支払い有無がわかります。

また探偵事務所の中には、アフターフォローとして専門知識を持つカウンセラーが常駐していたり、弁護士などの紹介を受けられる事務所もあるため、こういったフォローが手厚い事務所を選ぶのも一つの選択です。


上記のように、探偵事務所に人探しを依頼する場合の流れを見ていくと、その都度自分で「納得できる内容か?」「支払える金額になっているか?」を知る機会があることがわかります。

人探しを探偵事務所に依頼する場合は、難易度で成功率や支払う金額が大きく異なるため、能動的になるのではなく、積極的に疑問点を解消し、納得できる契約を結ぶようにしておきましょう。

人探しを依頼する際の注意点

上記で探偵事務所の詳しい料金体系や依頼までの流れが分かったところで、次は依頼する際の注意点をおさえておきましょう。

成功定義をしっかり把握する

人探しの料金体系の中で、依頼人側も納得感の高い「成功報酬型」のプランですが、実は最初からきちんと「成功定義」を決めていないとトラブルのもととなる場合があります。

例えば「昔の親友の居場所を知りたい!」という依頼の場合、成功条件は以下のようなものが考えられます。

  1. 現在の住所が分かった
  2. 現在使用している携帯電話の番号が分かった
  3. 現在使っているメールアドレスが分かった
  4. 現在務めている会社がわかった
  5. 探していた人物に連絡を取り、会う日時を決めた

どれも探している人物へ、「連絡を取る手段を見つけた」という部分では「成功」と取れますが、依頼者が求めているのが5番の「再会できる」という意味だとすれば残りの4つでは、成功条件にずれが生じてしまっています。

このため成功報酬での依頼の場合は、探偵事務所側が契約書に明記している「成功定義」について納得できるかどうかをしっかり判断しましょう。

最終支払金額を確認しておく

どの料金体系の場合でも、必ず「最終支払金額」がいくらになるかを確認しておきましょう。

探偵業法「第8条」重要事項説明等の条文では、

第8条

探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。(中略)

1項7号 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期(中略)

2項6号 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の額並びにその支払の時期及び方法

(参照:「探偵業の業務の適正化に関する法律」法令検索より

となっており、重要事項説明時に「料金体系」「最大限の総額」を説明するだけでなく、契約書に「最大限の総額」を記載することが義務付けられています。このため探偵事務所との契約では、重要事項説明が行われる際に、上記の記載がどこにあるのか?それを確認した上で金額の部分について不安点はないか?を必ず確認しておきましょう。

またもしこの部分について、曖昧な表現をしたり、契約書に記載がない場合は、契約を取りやめることも検討してください。

金額の安さだけで安易に調査依頼をしない

安さだけを求めて調査依頼をするのは避けましょう。

探偵事務所はそれぞれ自身の会社で料金設定を行えるため、事務所によって取り入れている料金体系や値段も大きく異なります。このため金銭的な余裕があまりないからといって、安易に安さを売りにしている探偵事務所に依頼をしてしまうと、時間や結果に満足できない可能性があります。

このような事態を避けるためにも、安さに魅力を感じ一か所だけすぐに決めてしまうのではなく、複数の探偵事務所に見積もりを行ったうえで、信頼できる事務所を選択することが、費用効果を上げるには一番の近道となります。

安い事務所がダメだったり、高い事務所がよいというわけではなく、自分の調査に合った費用を提示してくれる事務所を選ぶことが大切です。


このように注意点を詳しく知っていくことで、「思っていた調査結果が得られなかった」「のちに高額な費用を請求された」といったトラブルを防ぐことに繋がります。普段あまり利用する機会がない場所だからこそ、何に気を付ければいいかをしっかり頭に入れておきましょう。

人探しの費用を抑える4つのコツ

人探しの契約手順や料金体系を知ったところで、できるだけ人探しの費用を抑えるために私たちができることはないのでしょうか?

探したい人物の情報をできるだけ集める

人探しを探偵事務所に依頼をすると決めたら、できるだけたくさんの情報を探偵事務所に伝えるようにしておきましょう。伝えられる情報が多ければ多いほど、調査難易度が下がり結果的に費用を抑えることに繋がります。

自分としては取るに足らない情報だと思っていることでも、プロの視点で見れば探したい人物へつながる手掛かりになっているかもしれません。

できるだけ早期に依頼をする

探している人物が突然行方不明になった家族や、家出をした子どもなど失踪日が最近の場合はできるだけ早期に依頼を行いましょう。

行方不明日から調査開始までの期間が短ければ短いほど、調査の成功率が上がるだけでなく調査難易度を下げることにも繋がります。例えば聞き込み一つをとっても、昨日のことを聞かれるのと、1週間前のことを聞かれるのでは目撃者の情報の精度が大きく異なります。

初めての相談だと費用や成功率など、様々なことが気になるかもしれませんが、多くの探偵事務所では相談は無料で行っているため、大切な時間やお金を無駄にしないためにもまずは相談してみましょう。

支払い上限を決め相談する

人探しを行う上で、避けたいのが成果が出ないため調査期間が延びることで料金がどんどん上がってしまうことです。

それを避けるためにも「うちが出せる費用はここまでです」など、明確に支払える金額を相談しておくと、探偵事務所側もその料金でできる最適なプランを提案しやすくなります。

「いくらかけてもいいから探してほしい」「どうしても成果を出してほしい」というのは頼む側の心理ではありますが、その後の生活のためにも現実的な金額で相談を行いましょう。

捜索範囲を絞る

捜索範囲を狭めるのも、人探し費用を安く抑える一つの方法です。

例えば自分や家族ですでに捜索を行った場所などを、事前に担当者に伝えることで、捜索範囲の重複を防ぎ、結果的に狭い捜索範囲でもできるだけ成果が上がるようにしておきます。

行方が分からなくなった期間が長い場合や、情報が少ない場合には利用できる方法ではありませんが、家出や認知症などでの失踪などの場合は、こうした工夫で費用を抑えられる可能性があります。

まとめ

探したい人がいるけれど、自分だけで見つけるのは難しい…。そう感じた場合探偵事務所へ助けを求めることは自然な流れです。

人探し費用の料金体系や相場は、一概にいくらといえるものではありません。ただこの記事を通して、「自分の場合はこちらの調査プランがいいかもしれない…」「この料金体系には、こんな落とし穴がある…」と考える機会を持つことは、自分の調査の満足度を上げることに繋がります。

会いたい人がいる、探したい人がいる、そんな時に「よくわからないから…」「なんとなく怖いから…」と、プロに頼むのを躊躇してしまうのではなく、色々なことを知ったうえで自分に合ったプロと費用を選び、ぜひ会いたい人物との再会を果たしてみてください。

人探し調査に関する無料相談をしてみる