行方をくらませた人やどこにいるのか分からなくなった人がいる場合、探偵に人探しを依頼するのがおすすめです。探偵であればスムーズな人探しを実現してくれます。
まずは、人探しを探偵に依頼する際はどれくらいの費用がかかるのかを事前に把握しておきましょう。相場を把握せずに依頼すると、料金を支払えず満足できる調査結果を得られない可能性があります。
この記事では人探しにかかる費用の相場や費用が高額になるケース、費用を抑える方法を解説します。
- 人探し費用の相場と料金体系
- 人探し費用が高額になるケース
- 人探し費用を抑える方法
人探し費用の相場は10万~100万円

人探し費用の相場は10万円から100万円と大きく幅があります。このように人探し費用の相場に幅が生まれるのは、人探しの難易度が関わってくるためです。人探しの難易度が低ければ費用を抑えられるものの、難易度が高いと当然費用はかさんでしまいます。例えば人探しを依頼した場合、調査範囲が狭く短期間で発見できれば、10万円を下回るケースもあるでしょう。
人探し費用の内訳
人探し費用は主に次のような内訳で構成されています。
費用内訳 | 具体例 |
---|---|
調査員の人件費 | 出張費や深夜割増など |
調査経費 | 交通費や宿泊費、通信費など |
手数料 | 調査報告書の作成費用 |
探偵事務所によっては、調査員の人件費のなかに危険手当が含まれる場合もあります。
人探し費用の料金体系

人探しを依頼した場合、料金体系は探偵によって異なります。探偵が採用している料金体系は主に次のとおりです。
- 基本料金+成功報酬型
- 完全成功報酬型
- パック料金型
- 時間料金型
基本料金+成功報酬型
基本料金+成功報酬型は多くの探偵が採用する一般的な料金体系です。依頼時に着手金として一定の基本料金を支払い、調査が成功した際に報酬を追加で支払うという流れです。成功の基準としては、依頼した人の所在や連絡先が特定できたかどうかなど、目標を事前に取り決めるケースが多いです。
メリット
基本料金+成功報酬型のメリットには、依頼者と探偵が調査のゴールを明確に設定しやすいという点が挙げられます。成功報酬の発生条件を具体的に定めておけば、どの段階で追加費用が必要になるのかが見通しやすくなり、両者の間で認識のズレが生じにくくなります。また、完全な後払いよりも探偵事務所側がモチベーションを維持しやすいともいわれ、どのような情報が得られれば成功とみなすかを明文化することで、効率的に調査を進められる可能性があります。
デメリット
成功報酬をどう定義するかが曖昧だと、後になって成功かどうかを巡ってトラブルになる可能性があります。契約書に明確な記載がない場合、想定外の場面で成功報酬が発生してしまい、費用が高額化することもある点に注意が必要です。また、基本料金と成功報酬の両方を負担しなければならないため、最終的な支払い総額が大きくなるリスクも考えられます。また、期待した結果が得られなかった場合でも基本料金の支払いだけは発生するため、その点で損をしたと感じる人もいるかもしれません。
完全成功報酬型
完全成功報酬型は、調査が成功した場合にのみ費用が発生する方式です。事前に着手金や基本料金を支払う必要がなく、依頼した目的を達成できなければ支払いがゼロになるという形を提示している探偵事務所もあります。ただし、実際には経費相当分を別途徴収される、あるいは成功報酬自体が非常に高額に設定されているなど、成功の定義をはじめ、契約内容を細かく確認しないと予想外の請求を受ける場合があるので要注意です。
メリット
成功しなければ支払いがないため、依頼者によっては不要な出費をするリスクが低いと感じる人もいるでしょう。調査費用を無駄にしたくないと考えている人には適した料金体系といえます。加えて、探偵としても成功しなければ報酬が得られない構造であるため、成果を出すために力を入れる可能性があります。
デメリット
完全成功報酬型と銘打っていても、契約書を読むと手数料や経費の名目で別の支払いを求められるケースが存在します。手数料無料をうたっていても、何らかの形で費用が発生する可能性があるため、実際にどのような条件で支払いが生じるのかをしっかり把握しておきましょう。さらに、成果の判定基準が曖昧なまま契約すると、すでに調査結果が出たとみなされて高額請求が発生することがあり、完全成功報酬だからといって無条件に安心できるわけではありません。
パック料金型
パック料金型は、一定の期間や調査方法をパッケージ化して、あらかじめ料金を定額で提示している形態です。例えば、1週間単位といったようにプランが用意されており、調査に要する費用が最初からわかりやすく示されています。追加料金がかからないプランを選べば、費用面での予測が立てやすくなるのが特徴です。
メリット
パック料金型は料金が最初から一括で示されるため、どのくらいの費用がかかるかが一目で理解しやすいメリットがあります。追加オプションをつけなければ、支払い金額が変動しない場合も多く、依頼者としては予算を管理しやすいでしょう。また、パッケージの内容が明確に定義されているケースが多いため、調査期間や手法などの計画を立てるときにも比較的スムーズに話を進められるといえます。
デメリット
パック料金型はあらかじめ決まったパッケージ以外の調査を必要とする場合、追加料金が発生してしまい、結果として割高になるリスクがあります。定額プランだからこそ調査範囲に限界があり、広範囲の調査に対応しきれないかもしれません。また、パッケージ内容が依頼者の細かな要望に完全には合わない状況になると、結果的に満足度が下がる可能性がある点も踏まえるべきでしょう。
時間料金型
時間料金型は、調査にかかった時間をもとに費用を計算する方式です。1時間あたりいくら、調査員が何名稼働するのかなどが契約時に取り決められ、その合計時間をもとに最終的な請求額が算出されます。人探しに限らず、不倫調査などでもよく採用される仕組みですが、人探しの場合も、尾行や張り込みなどの実作業時間を基準に請求されることがあります。
メリット
時間料金型は調査時間に対する金額が明示されているため、依頼者はどの程度の作業を行っているかをリアルタイムで意識しやすいといえます。短期の調査で十分成果が期待できる場合は、費用が比較的低く抑えられるケースもあります。さらに、探偵事務所の業務報告を受け取るとき、どの調査員が何時間活動したかがはっきり示されることが多く、料金の透明性が感じやすいという考え方もできるでしょう。
デメリット
時間料金型の場合、調査が長引いてしまうと、そのぶん費用も膨大になりやすいのが難点です。人探し調査の場合、想定より時間をかけても成果が出ないときに費用ばかりが増え、依頼者に大きな負担がのしかかります。また、探偵事務所にすべてを任せていると、どの程度時間を費やすべきかを依頼者側が判断しづらく、余計な疑念を抱いてしまう要因にもなりかねません。結果が出なかった場合に、「なぜこんなに時間と費用がかかったのか」という不満が募る可能性も考えられるでしょう。
人探しの費用が高額になるケース
人探しは探偵に依頼できるものの、次のようなケースでは費用が高額になる可能性があります。
- 調査エリアが広い
- 対象者の情報が少ない
- 対象者が意識的に逃げている
調査エリアが広い

人探しの費用が高くなりやすい要因のひとつとして、調査エリアの広さが挙げられます。対象者が国内のどこにいるか全く見当がつかない場合、全国規模、場合によっては海外へと調査範囲を広げる必要が生じかねません。調査エリアが広がればそれだけ移動費や人件費、宿泊費などの経費がかさむため、最終的な費用が高額になる傾向があります。
また、依頼者の方の意向によって確実に見つけたい、期間を短縮したいとなれば、複数人の調査員を投入したり、さまざまな地域で同時並行的に調査を行ったりするケースも出てきます。その場合も多額の費用が発生しやすいでしょう。
対象者の情報が少ない
対象者の情報が少ないほど、探偵が手がかりをつかむための労力と時間が増えるため、調査費用が高くなりがちです。例えば、対象者のフルネームだけしかわからないという場合、調査員はいちから資料をかき集める必要があります。戸籍や住民票の閲覧には正当な理由が必要となるうえに、SNSの情報から足取りをたどる場合にも、日常的な投稿が少ない人だと有力な情報が得られにくいものです。
例えば過去に対象者と共通の知人がいる、以前の勤務先や通っていた学校について把握している、SNSで投稿しているハンドルネームや使っている写真を知っているといっただけでも、調査の糸口になる可能性が高まります。反対に情報がほとんどない状態だと、どこから調査していいのかすら曖昧になるため、多くの手間とコストがかかり、結果として高額請求につながりやすいのです。
対象者が意識的に逃げている
対象者が意識的に逃げているケースも、人探しの費用を押し上げる主な要因です。とくに、借金やトラブルを抱えて姿をくらませている相手の場合、次のような可能性が考えられます。
- 足がつかないように偽名を使用している
- 頻繁に住所を変えている
こうした手口を駆使されると、調査員が追跡を試みてもすぐに逃げられてしまい、より高度な調査手法や長期的な張り込みが必要になる場合もあるのです。
さらに、対象者が海外に行方をくらませているケースも考えられます。海外での調査では言語や法律上の問題、現地でのコネクションがないと動きづらいなど、ハードルが一気に高くなり、費用は膨大になりがちです。
人探しの費用を抑える方法
人探しにかかる費用を抑えるには次のような方法を実践してみましょう。
- 多くの情報を共有する
- 調査エリアを限定する
- 早めに依頼する
多くの情報を共有する

人探しにおいて重要なのは、依頼者が持っている対象者の情報をできる限り洗い出して、探偵に提供することです。名前や生年月日といった基本情報に加えて、過去の住所や勤務先、趣味・特技、親族や友人の情報、SNSやコミュニティサイトで使用しているアカウント名など、どんな些細なことでも手がかりになる可能性があります。
多くの情報を共有することで、探偵は断片的な情報を点と点で結びつけて対象者の足取りを推測し、居場所を突き止めてくれます。わずかな情報からでも有効な糸口が見つかれば、大掛かりな調査や長期にわたる張り込みをしなくても調査を進められます。その結果、無駄な人件費や交通費を削減でき、費用を抑えられるでしょう。
調査エリアを限定する
人探しにかかる費用を抑えるうえで検討したいのが、あらかじめ調査エリアを限定するという方法です。対象者に心当たりのある土地、最近の目撃情報が得られている地区など、手がかりをもとに、出没する可能性が高そうなエリアを絞り込むことで、探偵が無駄に広範囲を捜索する必要がなくなります。
例えば、相手の最終的な居住地として有力と思われる場所が分かっていれば、まずはその周辺の聞き込みや張り込みを重点的に行う方が効率的です。エリアの限定は調査成功率の向上にもつながるため、依頼前に可能な範囲で情報を整理・分析し、対象者がいそうな場所を探偵と相談して決定することがポイントです。
早めに依頼する
問題が起きた段階で早めに探偵に依頼することも費用を抑えるためのポイントです。対象者が行方をくらませたばかりの時期や、連絡がとれなくなってから時間が経っていないのであれば、まだ足取りや証拠が残っている可能性が高いのです。
長期間行方をくらまそうとすると、その間に居場所や連絡先を頻繁に変えたり、足がつかないようにさまざまな工作をしたりします。そのため、長期化すればするほど手がかりが薄れ、捜索が難しくなるばかりか、探偵費用も上昇する傾向が出てきます。
とくに、対象者が故意に逃げている状況なら、なおさら早期の行動が重要です。少しでも早い段階で探偵に調査を依頼することで、対象者の最新の行動履歴や周辺情報をいち早く確保し、費用を抑えながらも効率的な捜索が期待できます。
費用を抑えるには探偵選びもポイント

費用を抑えるにはどの探偵に依頼するかもポイントです。探偵は全国にいるため、次のようなポイントを押さえて探偵選びにつなげましょう。
- 人探しに強い探偵を選ぶ
- 悪質な業者への依頼を避ける
人探しに強い探偵を選ぶ
探偵によって得意とする調査の種類が異なることがあります。例えば、不倫調査や企業調査をメインに扱う探偵もいれば、人探しや行方調査を得意としている探偵もいます。人探しに強い探偵は、行方調査の実績が豊富であり、独自のネットワークやノウハウを駆使して効率的かつ正確に情報を集めることができるでしょう。
実績がない探偵や、人探し調査をあまり行っていない探偵の場合、調査の進め方が非効率だったり、見落としが生じやすかったりするかもしれません。そうなると、結果的に時間や費用がかさみ、高い料金を支払ったのに期待した成果が得られないという状況に陥るリスクも高まります。
人探しに強い探偵かどうかは公式サイトの実績紹介や口コミ、無料相談の内容などをよく確認しましょう。
悪質な業者への依頼を避ける
費用を抑えたいからといって、あまりにも安い見積もりを出す業者に依頼するのは控えましょう。探偵によっては不透明な料金体系を提示したり、予定になかった追加料金を請求してくることもあります。悪質になると架空の経費や手数料を上乗せする探偵も存在します。このような探偵に依頼した場合、実際の調査を行わずに報告書だけをでっちあげたり、成果が出ない段階で打ち切るなどの詐欺まがいの行為をすることもあります。
悪質な業者であるかどうかは、探偵業の届け出を提出しているかどうかで判断しましょう。探偵は営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、所轄警察署長を経由したうえで届け出を出す必要があります。
届け出を提出している場合、標識を事務所やホームページに掲示しています。悪質な業者は事務所、ホームページに標識を掲示していない可能性があります。
過去の行政処分も確認する
悪質な業者によっては過去に探偵業法に違反した行為をしているケースがあります。探偵業法に違反している場合、管轄する警察のホームページに行政処分の情報が掲載されています。行政処分の情報は過去の3年以内のものが掲載対象です。
人探しの相場を把握して探偵に相談しよう
人探しを探偵に依頼した場合、相場は10万~100万円と大きく幅があります。このように人探しの相場に幅が生まれるのは、調査の難易度が相場に関わるためです。難易度が低い調査であれば低額で、難易度が高い調査であれば高額になるのが一般的です。
人探しの費用を抑えるのであれば、多くの情報を探偵に共有する、調査エリアを限定する、早めに依頼するといったポイントを押さえておきましょう。さらに、人探しに強い探偵や悪質な探偵への依頼を避けることで費用を抑えられます。