相談者:彩子さん 女性 30代
夫の子供が欲しいと思えない自分がいます。
私たち夫婦はお互い共働きで、夫は残業が多く、生活感の違いはあります。とはいえ、夫は私に優しく接してくれており、夫婦生活に大きな不満はありません。
結婚して一緒に住むまでは、夫との子供が欲しいと思っていましたが…日頃家事への協力がないことが原因なのか「子育てにも協力的になってくれないのでは?」と不安になっています。
子供が欲しいと思えなくっているのは、夫への愛情が無いということなのか?と悩む日々が続いています。
アドバイスありましたらお願いしたいです。
カウンセラーからの回答
こんにちは、彩子さん。心理カウンセラーのオハナです。
「家の事」ははじめが肝心?!
彩子さんはご主人との間に、子供をもうけたいと思えないのですね。そして、そういう思いを抱えているご自身についても、悩んでらっしゃるということですね。
ご主人は残業続きということですから、きっとご主人も毎日お疲れなのだろうなと想像します。
そんな中、彩子さんに対して優しく接してくれるとのことですから、彩子さんのことを大切に思ってらっしゃるんだろうな~と感じます。
ご主人の良いところを十分に理解していながらも、生活というのは人生そのものですから「ちょっとココが気になる」というポイントを見つけてしった場合、なかなか見て見ぬふりも出来なくなってしまいますよね。
気になるところを増幅させるということは「人生に大きな影響を与えてしまうかもしれない」という懸念が、彩子さんの中に生まれてしまうからなんじゃないかな?と思っています。
その気になるポイントは「家事に対する協力が足りてない」というところですよね?
想像でお話ししてしまうのですが、もしかすると彩子さんとご主人との間には、自然と役割分担というのが出来上がっていませんか?
少なくとも、ご主人の中には出来上がっているんじゃないかな?と思うのです。
「男は外で仕事をするのだから、女は家のことをやるのは当たり前だろう。」という感じで。
ご結婚なさってどれくらいかが分からないのですが、もしかすると、彩子さんは結婚当初にとても家事を頑張られたのではないでしょうか?
ご主人にとって居心地がよい家庭でありたい、そして自分にとってもそうでありたい、という思いで色々なことを頑張ってこなしてきたのではないかな?と思うのです。
そうした彩子さんの気遣いが、ご主人にとってはいつの間にか「彩子がやってくれる」と、当たり前のようになってしまった可能性もゼロではないと思います。
結婚生活のちょっとしたコツなのですが、結婚当初は「あれやってくれると嬉しいな」「あなたがこれをすると、とっても過ごしやすい!」というように、ご主人に甘えてしまうことをオススメします。
そうすると、ご主人は悪い気になりませんし、家事をすることに抵抗を感じなくなるでしょう。
そもそも「家の事」はそこで暮らしている当事者同士が協力をして行えば、心のすれ違いなど起こらないのです。片方に任せたり任されたりするから、よどみが生まれてしまうのです。
そして、結婚生活を重ねていくうちに「何事も協力しあう気持ちが大切」ということを認識し始めた彩子さんは、それをしてくれないご主人に不満を感じてしまったのかもしれません。
子どもは誰のために生むのか?ということ
さて、彩子さん。
家事に協力的ではないご主人の子どもを産むことに「不安」があるようですが、彩子さんが感じているように『子育てへの不安』から起こる感情だと私も思います。
妊娠することに対して不安や嫌悪感のようなものがある、というわけではなさそうですものね。
子どもの父親が家事を手伝ってくれないから、子育ても家事も自分ひとりで引き受ける可能性がある、ということに対する不安なのかな?と推測します。
では、その子どもは誰のためにお腹に宿して育てていくのか、ちょっぴり考えてみましょう。
決して彩子さんにしんどい思いをさせるためではないと思うのです。彩子さんが「あ~、自分の子どもが欲しいな」「この人の子どもを産んで育てたいな」と、思うだけでとても大きな理由なのだと思うのです。
ただひとつ、他者のためだけに子どもを産み育てることを選ぶと、ちょっとばかりつらい思いをする気がしますよ。
これは子どものことに関わらずなのですが、何かするとき誰かのためだけにしてしまうと、自分自身の行動力が少なった途端に腰砕けのような状態にまでなってしまいます。
なにか壁にぶつかったら「あ~!もうこんなことやらなきゃよかった!」と、責任を放棄してしまうことだって考えられるということです。
しかし、自分のためと理解し物事を進めると、たとえ壁にぶつかったとしても、それが自分のためになるのですから、何としてでも乗り越えようと努力します。
ですから、彩子さんがいま悩んでいる子どものことは、彩子さんは無理する必要はどこにもないと思うのです。
子育ては自分の思い通りにならないことの連続です。
そうなると、子どもに対して憤りをぶつけがちですが、実は子育ては自分との戦いです。自分と戦うって誰かに怒りをぶつけることよりも、ものすごくしんどいことなんですよね…。
辛抱とか耐えるとか、考え方を変えてみるとか、いろいろな選択肢の中から最善のものを選んで、自分の中で咀嚼していかなければならないからです。
子どもは愛の証かどうか?
彩子さんが「子どもが欲しいと思えないのは、夫への愛情がないからなのか?」と自問自答してらっしゃいますが、いったん子どもとご主人を切り離して考えてみませんか?
ご主人単体で見たとき、彩子さんはご主人に対して「嫌い」という感情と「好き」という感情のどちらに心が傾きますか?
ご相談のはじめのほうに「優しく接してくれるし不満はない」とおっしゃっていますよね?
子どもにこだわりを持たなければ、彩子さんはご主人のことを愛してらっしゃるように思えるのです。
子どもを持たないと、そこに夫婦の愛情はないのか?というと、そんなことは断じてありません。
もちろん、子どもを持つことでふたりの愛の結晶だと実感して、幸せな家庭を築く夫婦もいます。
ただ、子どもがいなくとも、相手に対して敬う気持ちや愛情を持ち続ける夫婦は、この世の中にごまんといるでしょう。
現時点でご主人から「子どもが欲しい」と切望されているのかどうか、ご相談内容から伺うことはできませんが、一度ご主人とお話しをされてみてはどうでしょうか?
彩子さんが一人で悩んだり考えこんでいる日々は、とてももったいないと思うのですよ。
その時に、彩子さんが常々思っている「家事に協力的じゃないから将来を考えると、子どもを持つことに不安がある」ということを、ぜひお話ししてみてください。
そこから物事が動き出すと思います。彩子さんの不安が取り除かれたり、ご主人の考えを聞くことができたりいろんなことが。
そしてもし、彩子さんが「子どもが欲しい」と思うタイミングと、ご主人が「子どもが欲しい」と思うタイミングが一致したときは、ぜひ前向きに子どもを持つことについて考えてみてください。
また、話し合った末にお互いに考えや認識にズレを感じることもあるかと思います。
そんな時は、いくつかの解決策を講じる必要が出てくるでしょう。
「彩子さんとご主人が離婚をして、お互いに別の相手と再婚するなどして子どもを作る」
「どうしても彩子さんが嫌な場合には、ご主人や双方の両親に子どもを諦めてもらい、夫婦2人で生きていくことを決める」
といったことを、向き合って話しをされると良いでしょう。
普段は優しいご主人のようですから、ふたりで解決していけると思います。
愛情にこだわらなくなると、楽になる
愛情があるかどうかを常に意識しながら生活をするのって、結構精神的にきつく感じてくると思うのです。
もちろん、長い結婚生活の中でちっとも愛情を感じない人と過ごすことほど、苦痛なことってありませんよね。でも自分自身ちゃんとわかっていると思うのです。
家事や子育てといった条件を付けて愛情を図ろうとすると、人は正しい判断ができなくなります。
ご主人という“個”をみて判断してみてくださいね。
そのうえで、一緒に生活すると結構楽しいことあるわ!と思えたら儲けものです。
そんな風に毎日を過ごしてみて、子どものことや日々の生活に関する話しをしてみると、突破口が目の前に現れると思います。
選択肢はひとつじゃないということ、心に留めておいて下さいね。
彩子さんの幸せを応援しています☆オハナでした。