セックスレスが原因で、不倫や浮気に走るのは仕方がないことなのでしょうか?
セックスレスは非常にデリケートな問題です。たとえば、セックスをしたくない側からすると、「パートナーへの愛情がなくなったわけではないけれど…」と言語化できない気持ちを抱えながら、浮気や不倫をされてしまうと悲しいですよね。
この記事では『セックスレスが原因で浮気をするのは仕方ないことなのか?』をテーマに、セックスレス離婚を考える前に知っておきたいことをご紹介します。
セックスレスだけど、パートナーの浮気や不倫に走らないか不安な方。また、離婚以外の関係構築を望んでいる方は、まずこの記事を読んでみてください。
セックスレスが原因で浮気するのは仕方ない?
いくらセックスレスであれ、婚姻関係にありながら浮気をするのは不貞行為として見なされます。
セックスを拒否されている側からすると「だったら、セックスを拒否しないでほしい!」と思うでしょう。たしかに感情論でいえば『仕方がない』ことなのかもしれません。
しかし、法律的に不倫とは不貞行為(配偶者以外と性関係をもつこと)のことを意味します。
このあたりの解釈は、夫婦によってさまざまです。「子育てが忙しくてセックスする気になれないから、よそで性欲を発散させてほしい」と思う妻もいれば、「セックスレスだけど浮気だけはやめてほしい」という意見もあるでしょう。
セックスレスはセックスをしたくない側も、拒否された側も非常につらい問題です。
また、どこからが浮気にあたるのかという点は夫婦によって差があると思いますが、法律的にはセックスレスが原因とはいえ、妻や夫がいながら他の人と肉体関係をもつことは、不貞行為(不倫)として見なされるケースがほとんどです。
セックスレスが原因で離婚は成立できるのか?
ではセックスレスそのものが原因で離婚できるのでしょうか?
この答えも夫婦によって異なります。
なぜなら離婚には夫婦が話し合って離婚を決める協議離婚があるからです。
離婚したい理由がどうであれ、お互いが納得すれば離婚はいつでも成立します。
しかし両者の合意が得られなかった場合、裁判で可否を決める離婚裁判が行われます。
セックスレスのみが原因で離婚裁判を行った場合は『その他婚姻継続し難い重大な事由』に該当し離婚が成立する可能性もあるでしょう。
ただし離婚裁判ではさまざまな視点から離婚の可否を審議します。
よってセックスレスだけが原因で必ず離婚が成立するとは言い切れないのです。
とくにセックスレスは第三者目線から、どちらが悪いのか決めることができません。
離婚裁判となってもセックスレス以外の問題を考慮しながら判決をくだされるでしょう。
セックスレスが原因での離婚で慰謝料を請求できる?
では、セックスレスが原因で離婚する際、慰謝料を請求できるのでしょうか?
まず、浮気をされ離婚をする際、セックスを拒否して浮気をされてしまった側は慰謝料を請求できる可能性があります。
なぜなら、いくらセックスを拒否されたといっても不倫を正当化する理由がないからです。
ただ、セックスを拒否され不倫をした側の言い分もありますし、そもそもセックスレスに陥った要因も絡んでくるので、どちらにも請求する権利がないと見なされる可能性もあるでしょう。
逆にセックスを拒否されたけれど浮気に走らなかった側が、離婚の際に拒否した相手に慰謝料を請求したというケースもあります。
慰謝料が請求できるかどうかは、第三者目線からあらゆる要素を考慮して判断されるのです。
まとめ|セックスレスで悩んでいる夫婦は珍しくない
実はセックスレスで悩んでいる夫婦は珍しくはありません。
最近ではSNSなどを見ていても、セックスレスが原因で夫や妻以外の相手と肉体関係をもっている方を見かけます。逆に、どうすれば相手を受け入れられるのか?と悩んでいる方もいらっしゃいました。
性に対する興味は千差万別で、環境の変化や体調・心理的要因がセックスレスの引き金となることもあります。
結婚生活を続けていくためにも、拒否する側・拒否された側がお互いに歩み寄る意識をもち、それぞれを思いやり、わかり合うという努力も必要なのかもしれません。
もし、セックスレスが原因で悩まれているというのであれば、浮気や離婚で解決する前に、ふたりで話し合う時間を作ってみたり、夫婦問題を扱っているカウンセリングを受けてみたりなど、解決策を考えてみるのも良いかもしれません。