相談者:かえでさん(女性・30代)
アパレル関係の企業に勤めており、結婚していますが子供はおりません。
会社のプロジェクトで、上司と一緒に仕事をしたことがキッカケで不倫関係が始まり、不倫関係は現在も続いています。
当時、私は結婚をしていたのですが、仕事で残業が続いていたときに関係を迫られ、その時に断らなかったのがそもそもの原因だと思い今も後悔しています。
このまま不倫関係を続けていくのは良くないと思っているし、夫に対しても後ろめたい気持ちがありますが、今もときどき上司と会ってカラダの関係があります。
不倫関係を辞められない私へ、この関係を断ち切れるようなアドバイスをいただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
カウンセラーからの回答
下心がある男、下心がない男
はじめまして、かえでさん。心理カウンセラーのオハナです。
職場上司との不倫関係についてお悩みとのことで、ご相談いただきありがとうございます。
どうしたら不倫関係を解消できるか?アドバイスをくださいということでしたが、その前に男性の心理について少しお話しをしていきたいと思います。
哺乳類のオスには「自分の子孫を残したい」という遺伝子が組み込まれています。これは進化論で説明されていることなのですが、人間の男性にもそれが当てはまります。
ただ、そのことを自覚しながら生活している人よりも、自覚ゼロで生活している人のほうが圧倒的に多くいらっしゃいます。
たった一人の女性を妻にしておきながら、あっちもこっちも目移りして浮気を繰り返す男性は、もしかしたら無自覚で自分の子孫を残したくてしょうがないのかもしれません。
また、多かれ少なかれ男性には「下心」というものがあります。
それは必ずしも性衝動につながるとは限らず、「一緒にいるだけで心が穏やかになる」「癒される」「交流しているだけでも幸せ」と感じることも下心ということになります。
もちろん、「この子とセックスしたいなぁ」「付き合いたいなぁ」「手をつなぎたいなぁ、肌に触れたいなぁ」というものも下心です。
これらの下心に対して、やんわりと流す対応ができていると、関係性を悪化させることなく普段の関係を保つことができます。
さあ。ここで、かえでさんに質問です。
かえでさんの不倫相手となった上司は、しょっぱなからセックスへと持ち込んだのでしょうか?そして、それは会うたびに必ず求めてきたのでしょうか?
もしそれらが「イエス」なのだとしたら、性衝動からくる行動なので、かえでさんへの心がともなっていない可能性が高いかと思います。
実は、心がともなっていない相手に対し、不倫関係を解消するのはさほど難しいことではありません。私たち人間は心が絡んでくると非常に厄介なことになりますが、その逆となるといともあっさりと距離を置くことができるものなのです。
不倫関係になった原因をひも解こう
不倫関係になるということは、ひとりではなく相手がいなくては成立しませんよね?
現在かえでさんは職場の上司と「残業での時間がキッカケで不倫関係へと突き進んでしまった」とのことですが、かえでさんはなぜその時に拒むことができなかったのか考えてみましょう。
同じ職場ということから、考えられそうなことをいくつか挙げていきましょう。
- 上司からの誘いを断ったら、仕事をするうえで不利になりそうだったから。
- 上司からの誘いを断ったら、あることないこと悪口を言われそうだったから。
- 一緒に仕事をしていくうちに、自分も好きになっていたから。
- ただ何となく断りづらかったから。
- すごく嫌だったけど、強引にそんな関係にさせられたから。
5つほど挙げてみましたが、かえでさんの当時の理由に近いものはあるでしょうか?
なぜ「拒まなかった理由」が必要なのかというと、不倫を解消するためだけのアドバイスだけでは、同じことを繰り返す可能性を秘めているからです。
自分が拒まなかった理由を知らずに、ただ相手との関係をやめてしまうことは、心のどこかで相手を悪者にしてしまう恐れがあります。
不倫が続く理由は、双方がOKを出していない限りありえません。自分がOKしてしまったことを自覚し、そのことを「反省」「整頓」することが大切であり、関係解消の大きな一歩となりますよ。
自分に降りかかるリスクを再確認しよう
独身同士の恋愛と違って、不倫にはものすごく大きく重たいリスクがともないます。
このリスクをしっかりと頭に入れることが大切なのですが、かえでさんは不倫のリスクについての認識をどれくらいお持ちでしょうか?
- 会社内で不倫をしていたことが広まってしまう
- 慰謝料を請求されてしまう
- 会社にいられなくなる
- ウワサを流される
今考えられるだけでも、これだけのリスクがあるんです。かえでさんは「不倫をやめられない」と仰っていましたが、実はこれだけのリスクがあるということに早く気づくことが重要です。
会社内で不倫をしていたことが広まってしまう
まずはじめに、職場ということもあり会社内で不倫をしていたことが広まってしまう危険性があります。
会社内で不倫をしていたことが広まってしまった場合、会社役員に咎められて双方ともにダメージを食らうことになってしまいます。
慰謝料を請求されてしまう
次に、上司の奥さまに知られてしまう危険性が非常に高いです。
奥さまという立場は、法律的にしっかりと守られているので、慰謝料請求をされる可能性が高いでしょう。
会社にいられなくなる
さらには女性側が会社にいられなくなることもあります。
慰謝料を支払わなくてはならないのに、職を失ってしまってはその罪の責任を全うすることができなくなってしまいます。
当然、かえでさんのご主人にも知られることとなり、家庭内もギクシャクしてしまうでしょう。
ウワサを流される
ほかには、ウワサを流されてしまうことで日常生活にも影響が出てくるかもしれません。
こうした「人生に直接影響する」リスクがあるということを、今いちど自分に言い聞かせてみてください。
不倫をやめる方法は3つある
では、肝心な不倫をやめる方法をお話しいたします。
感謝を伝える
かえでさんと上司の不倫関係がどのくらい続いているのかわかりませんが、期間に関係なく応用することができるのが「感謝を伝えること」です。
男性はプライドが高い傾向にあるのですが、上司ともなればさらに強く出る場合が考えられます。さらに不倫関係を解消されるともなれば、多少の影響も出てくることを覚悟しておいた方が良いでしょう。
ですから、余計に「感謝」の気持ちを上司に伝えることが重要なのです。
もし、下手に相手を傷つけるようなことを言ったり怒りを買うようなことを言ったりすれば、報復行動に出ないとも限らないからです。
食事に一緒に行ったことがあるのなら、「ステキなお店へ連れて行ってくれてとても嬉しかった」「おいしいお店に連れて行ってくれて嬉しかった」と伝えると良いでしょう。
男性は自分の行動が女性を喜ばせたことに満足するはずです。
情に訴える
「もうやめたほうがよい」という気持ちをストレートに伝えたいものですが、ここは慎重に物事をすすめたほうが良いでしょう。
「夫に対する申し訳なさで心が苦しいから、離れた方がよいと思うの」という言い方が良いでしょう。
心がつらい、苦しい、という心情を上司に訴えることで「どうすることが一番ベストなのか?」を上司が考えるようになります。辛い状況から解放させてあげるには、「要望通り別れてあげるほうがベストなのだ」と気づいてもらうのです。
周囲に気づかれていると勘違いさせる
社内での不倫関係がバレるのは、かえでさんだけじゃなく上司の立場として非常にマズイ状況ということは間違いありません。
部下に手を出したことになりますから、ペナルティーが与えられることは家庭人としても厳しい立場に追い込まれるからです。
このようなことから、人に知られたらマズイということを逆手にとって訴えると良いでしょう。
「なんだか最近人の視線が気になるんだけれど、もし気づかれていたらマズイよね。おおごとになる前にやめておいたほうが良いと思うの」という言い方だと、相手のプライドは傷つくことはないでしょう。
衝撃的な始まりは、氷を溶かすように終わりを告げよう
かえでさん、不倫関係のリスクに関する理解や、かえでさんの心の整理整頓をする準備はできそうですか?
衝撃的な始まりだった不倫は、物事を性急に荒立てずにゆっくりと氷を溶かすように解消していきましょう。
それが職場という場における「安全な着地」の方法です。
安全な着地に成功すれば、上司との関係が悪化することもなく、人生を大きく狂わせることもなく終わることができるでしょう。
かえでさんの生活が平穏に戻りますように☆オハナでした。